複素数平面において、$|z - (1 - i)| = \sqrt{2}$ で表される円上の3点O(0), A($\alpha$), B($\beta$)が正三角形の頂点をなすとき、$\alpha$, $\beta$ を表す複素数を求める問題です。

1. 問題の内容

複素数平面において、$|z - (1 - i)| = \sqrt{2}$ で表される円上の3点O(0), A($\alpha$), B($\beta$)が正三角形の頂点をなすとき、$\alpha$, $\beta$ を表す複素数を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、$|z - (1 - i)| = \sqrt{2}$ は中心が $1 + i$ で半径が $\sqrt{2}$ の円を表します。

円の中心をC($1+i$)とすると、三角形OABが正三角形となるためには、点A,Bは点Oを中心とする円周上にあり、三角形OABの各辺の長さが等しくなければなりません。

O, A, Bが正三角形をなすとき、複素数平面上で$\alpha$と$\beta$を求めるためには、以下の手順を踏みます。

まず、点Aと点Bは中心C($1+i$)からの距離が$\sqrt{2}$なので、$\alpha=1+i+\sqrt{2}e^{i\theta}$とおけます。

点O,A,Bが正三角形をなすためには、$\alpha$と$\beta$は原点を中心として$2\pi/3$回転させた関係にある必要があります。

$\alpha$と$\beta$の関係は$\beta = \alpha e^{\pm i2\pi/3}$または$\alpha = \beta e^{\pm i2\pi/3}$と表すことができます。

ここで$z'=z-(1+i)$とすると、$|z'|=\sqrt{2}$となり、$z'=r(\cos\theta + i\sin\theta)$とおけます。

点O,A,Bが正三角形をなす条件より、$\alpha, \beta$は中心$1+i$を中心とする円周上にあり、$\alpha$と$\beta$は原点Oを中心として$2\pi/3$回転させた関係にあります。

$\alpha = 1+i+\sqrt{2}e^{i\theta}$とすると、$\beta = 1+i+\sqrt{2}e^{i(\theta + 2\pi/3)}$もしくは$\beta = 1+i+\sqrt{2}e^{i(\theta - 2\pi/3)}$となります。

点O(0)が円周上にあるので、$\alpha$を$\sqrt{2}e^{\pm i \frac{3\pi}{4}}$のいずれかに選ぶと、正三角形の頂点の一つになり、

$\alpha = 1 + i + \sqrt{2}(\cos(\frac{3\pi}{4}) + i\sin(\frac{3\pi}{4}))=1+i+\sqrt{2}(-\frac{\sqrt{2}}{2} + i\frac{\sqrt{2}}{2})=1+i+(-1+i)=2i$

または

$\alpha = 1 + i + \sqrt{2}(\cos(-\frac{3\pi}{4}) + i\sin(-\frac{3\pi}{4}))=1+i+\sqrt{2}(-\frac{\sqrt{2}}{2} - i\frac{\sqrt{2}}{2})=1+i+(-1-i)=0$

よって点Oの座標が0なので、他の二つの点を$\alpha$と$\beta$とします。

複素数$0, \alpha, \beta$が正三角形をなすので、$\alpha^2+\beta^2=\alpha\beta$が成り立ちます。

したがって、$\alpha = 1+i + \sqrt{2}e^{i\theta}, \beta = 1+i + \sqrt{2}e^{i(\theta+2\pi/3)}$とし、$\alpha=0$のとき、$\sqrt{2}e^{i\theta} = -1-i$となるので、$\theta=5\pi/4$

次に、$0$, $\alpha$, $\beta$ が正三角形の頂点をなすとき、 $\alpha^2 + \beta^2 = \alpha \beta$ が成り立ちます。

$\alpha, \beta = (1\pm \sqrt{3})/2 + i (1 \mp \sqrt{3})/2$

3. 最終的な答え

$\frac{1 \pm \sqrt{3}}{2} + i \frac{1 \mp \sqrt{3}}{2}$