A, B, C, D, Eの5人がそれぞれ自分の名刺を1枚持っています。この5人が1枚ずつ名刺を取るとき、ちょうど1人だけが自分の名刺を取るような取り方は何通りあるか。

確率論・統計学順列組合せ完全順列包除原理
2025/5/12

1. 問題の内容

A, B, C, D, Eの5人がそれぞれ自分の名刺を1枚持っています。この5人が1枚ずつ名刺を取るとき、ちょうど1人だけが自分の名刺を取るような取り方は何通りあるか。

2. 解き方の手順

まず、誰が自分の名刺を取るかを考えます。5人の中から1人を選ぶので、その選び方は 5C1=5{}_5 C_1 = 5 通りです。
次に、残りの4人は誰も自分の名刺を取らないように名刺を配る必要があります。これは、完全順列(攪乱順列)の問題です。4人の完全順列の数をD4D_4とします。
D4D_4を求めるには、漸化式を利用する方法と、包除原理を利用する方法があります。ここでは包除原理を利用します。
4人の名刺の取り方は全部で4!=244! = 24通りあります。
ここから、少なくとも1人が自分の名刺を取る場合を引いていきます。
- 少なくとも1人が自分の名刺を取る場合の数: 4C1×3!=4×6=24{}_4 C_1 \times 3! = 4 \times 6 = 24
- 少なくとも2人が自分の名刺を取る場合の数: 4C2×2!=6×2=12{}_4 C_2 \times 2! = 6 \times 2 = 12
- 少なくとも3人が自分の名刺を取る場合の数: 4C3×1!=4×1=4{}_4 C_3 \times 1! = 4 \times 1 = 4
- 4人全員が自分の名刺を取る場合の数: 4C4×0!=1×1=1{}_4 C_4 \times 0! = 1 \times 1 = 1
包除原理より、誰も自分の名刺を取らない場合の数(完全順列)D4D_4は次のようになります。
D4=4!4C1×3!+4C2×2!4C3×1!+4C4×0!D_4 = 4! - {}_4 C_1 \times 3! + {}_4 C_2 \times 2! - {}_4 C_3 \times 1! + {}_4 C_4 \times 0!
D4=2424+124+1=9D_4 = 24 - 24 + 12 - 4 + 1 = 9
したがって、1人だけが自分の名刺を取り、残りの4人は誰も自分の名刺を取らない場合の数は、
5×D4=5×9=455 \times D_4 = 5 \times 9 = 45通りとなります。

3. 最終的な答え

45通り

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