関数 $y = x^3 - 3x$ のグラフについて、以下の問題を解きます。 (1) グラフ上の点 $(p, p^3 - 3p)$ における接線の方程式を求めます。 (2) グラフへの接線がちょうど2つ存在するような点 $(a, b)$ が存在する範囲を図示します。

解析学微分接線グラフ三次関数
2025/5/14

1. 問題の内容

関数 y=x33xy = x^3 - 3x のグラフについて、以下の問題を解きます。
(1) グラフ上の点 (p,p33p)(p, p^3 - 3p) における接線の方程式を求めます。
(2) グラフへの接線がちょうど2つ存在するような点 (a,b)(a, b) が存在する範囲を図示します。

2. 解き方の手順

(1) 点 (p,p33p)(p, p^3 - 3p) における接線の方程式を求めます。
まず、関数 y=x33xy = x^3 - 3x を微分して、導関数 yy' を求めます。
y=3x23y' = 3x^2 - 3
(p,p33p)(p, p^3 - 3p) における接線の傾きは、yy'x=px = p を代入した値になります。
m=3p23m = 3p^2 - 3
したがって、接線の方程式は次のようになります。
y(p33p)=(3p23)(xp)y - (p^3 - 3p) = (3p^2 - 3)(x - p)
y=(3p23)x3p3+3p+p33py = (3p^2 - 3)x - 3p^3 + 3p + p^3 - 3p
y=(3p23)x2p3y = (3p^2 - 3)x - 2p^3
(2) グラフへの接線がちょうど2つ存在するような点 (a,b)(a, b) の範囲を求めます。
(1) で求めた接線の方程式を y=(3p23)x2p3y = (3p^2 - 3)x - 2p^3 とします。
この接線が点 (a,b)(a, b) を通るとすると、
b=(3p23)a2p3b = (3p^2 - 3)a - 2p^3
2p33ap2+3a+b=02p^3 - 3ap^2 + 3a + b = 0
この pp に関する3次方程式が異なる2つの実数解を持つとき、点 (a,b)(a, b) を通る接線がちょうど2つ存在します。
f(p)=2p33ap2+3a+bf(p) = 2p^3 - 3ap^2 + 3a + b と置きます。
f(p)=6p26ap=6p(pa)f'(p) = 6p^2 - 6ap = 6p(p - a)
f(p)=0f'(p) = 0 となる pp の値は p=0,ap = 0, a です。
p=0,ap = 0, af(p)f(p) が極値を持つので、3次方程式 f(p)=0f(p) = 0 が異なる2つの実数解を持つ条件は、極大値と極小値の積が0になることです。つまり f(0)f(a)=0f(0)f(a) = 0
f(0)=3a+bf(0) = 3a + b
f(a)=2a33a3+3a+b=a3+3a+bf(a) = 2a^3 - 3a^3 + 3a + b = -a^3 + 3a + b
(3a+b)(a3+3a+b)=0(3a + b)(-a^3 + 3a + b) = 0
よって、b=3ab = -3a または b=a33ab = a^3 - 3a
b=3ab = -3a のとき、f(p)=2p33ap2f(p) = 2p^3 - 3ap^2
f(p)=p2(2p3a)=0f(p) = p^2(2p - 3a) = 0 なので、p=0,3a2p = 0, \frac{3a}{2}
b=a33ab = a^3 - 3a のとき、f(p)=2p33ap2+3a+a33a=2p33ap2+a3f(p) = 2p^3 - 3ap^2 + 3a + a^3 - 3a = 2p^3 - 3ap^2 + a^3
f(a)=0f(a) = 0 なので、(pa)(p-a) を因数に持つ。
2p33ap2+a3=(pa)(2p2apa2)=(pa)(pa)(2p+a)=(pa)2(2p+a)2p^3 - 3ap^2 + a^3 = (p - a)(2p^2 - ap - a^2) = (p-a)(p-a)(2p+a) = (p-a)^2(2p+a)
p=a,a2p = a, -\frac{a}{2}
b=3ab=-3a または b=a33ab=a^3-3a 但し、a0a≠0

3. 最終的な答え

(1) 接線の方程式:y=(3p23)x2p3y = (3p^2 - 3)x - 2p^3
(2) (a,b)(a,b) が存在する範囲:b=3ab=-3a または b=a33ab=a^3-3a 但し、a0a≠0
グラフとしては、y=x33xy = x^3 - 3xy=3xy = -3x

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