連続型確率変数 $X$ の確率密度関数が $f(x) = \begin{cases} \frac{x}{2} & (0 \le x \le 2) \\ 0 & (x < 0, x > 2) \end{cases}$ で与えられているとき、$E[X] = \frac{4}{3}$, $E[X^2]$, $V[X] = \frac{2}{9}$ を求めよ。ただし、$E[X] = \frac{4}{3}$ と $V[X] = \frac{2}{9}$ の値は既知とする。

確率論・統計学確率密度関数期待値分散積分
2025/5/15

1. 問題の内容

連続型確率変数 XX の確率密度関数が f(x)={x2(0x2)0(x<0,x>2)f(x) = \begin{cases} \frac{x}{2} & (0 \le x \le 2) \\ 0 & (x < 0, x > 2) \end{cases} で与えられているとき、E[X]=43E[X] = \frac{4}{3}, E[X2]E[X^2], V[X]=29V[X] = \frac{2}{9} を求めよ。ただし、E[X]=43E[X] = \frac{4}{3}V[X]=29V[X] = \frac{2}{9} の値は既知とする。

2. 解き方の手順

まず、E[X2]E[X^2] を計算します。E[X2]E[X^2] は、確率密度関数を用いて次のように計算できます。
E[X2]=x2f(x)dxE[X^2] = \int_{-\infty}^{\infty} x^2 f(x) dx
この問題では、f(x)f(x)0x20 \le x \le 2 の範囲でのみ 00 でない値を持つので、積分範囲は 00 から 22 になります。したがって、
E[X2]=02x2x2dx=02x32dxE[X^2] = \int_{0}^{2} x^2 \cdot \frac{x}{2} dx = \int_{0}^{2} \frac{x^3}{2} dx
積分を計算すると、
E[X2]=1202x3dx=12[x44]02=12(244044)=12164=124=2E[X^2] = \frac{1}{2} \int_{0}^{2} x^3 dx = \frac{1}{2} \left[ \frac{x^4}{4} \right]_{0}^{2} = \frac{1}{2} \left( \frac{2^4}{4} - \frac{0^4}{4} \right) = \frac{1}{2} \cdot \frac{16}{4} = \frac{1}{2} \cdot 4 = 2
これは問題文に書いてある通りです。念の為確認しました。
次に、V[X]V[X] は与えられているので、E[X2]E[X^2] を求めます。
分散 V[X]V[X] は、期待値 E[X]E[X]E[X2]E[X^2] を用いて次のように表されます。
V[X]=E[X2](E[X])2V[X] = E[X^2] - (E[X])^2
したがって、E[X2]=V[X]+(E[X])2E[X^2] = V[X] + (E[X])^2 となります。
問題文から E[X]=43E[X] = \frac{4}{3} であり、V[X]=29V[X] = \frac{2}{9} であることがわかっているので、
E[X2]=29+(43)2=29+169=189=2E[X^2] = \frac{2}{9} + \left(\frac{4}{3}\right)^2 = \frac{2}{9} + \frac{16}{9} = \frac{18}{9} = 2

3. 最終的な答え

E[X2]=2E[X^2] = 2

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