(1) $0 \le x \le 100$ かつ $0 \le y \le 100$ である整数 $x$, $y$ について、方程式 $23x - 15y = 2$ の整数解をすべて求める。 (2) 方程式 $3x + 4y = 11$ を満たす整数の組 $(x, y)$ のうち、$|x+2y|$ を最小にするものを求める。

1. 問題の内容

(1) $0 \le x \le 100$ かつ $0 \le y \le 100$ である整数 $x$, $y$ について、方程式 $23x - 15y = 2$ の整数解をすべて求める。

(2) 方程式 $3x + 4y = 11$ を満たす整数の組 $(x, y)$ のうち、$|x+2y|$ を最小にするものを求める。

2. 解き方の手順

(1)

まず、$23x - 15y = 2$ の特殊解を求める。

$23x - 15y = 1$ の特殊解を求める。

$23 \cdot (-2) - 15 \cdot (-3) = -46+45 = -1$

なので、

$23 \cdot 2 - 15 \cdot 3 = 1$

したがって、$23 \cdot 4 - 15 \cdot 6 = 2$

よって、$x=4$, $y=6$ が $23x - 15y = 2$ の特殊解である。

一般解は、$23(x-4) - 15(y-6) = 0$ より $23(x-4) = 15(y-6)$

$23$ と $15$ は互いに素なので、$x-4 = 15k$, $y-6 = 23k$ （$k$ は整数）と表せる。

$x = 15k+4$, $y = 23k+6$

$0 \le x \le 100$ より $0 \le 15k+4 \le 100$

$-4 \le 15k \le 96$

$-\frac{4}{15} \le k \le \frac{96}{15} = 6.4$

よって、$0 \le k \le 6$

$0 \le y \le 100$ より $0 \le 23k+6 \le 100$

$-6 \le 23k \le 94$

$-\frac{6}{23} \le k \le \frac{94}{23} \approx 4.08$

よって、$0 \le k \le 4$

したがって、$k$ は $0, 1, 2, 3, 4$ のいずれかの整数である。

$k=0$ のとき、$(x, y) = (4, 6)$

$k=1$ のとき、$(x, y) = (19, 29)$

$k=2$ のとき、$(x, y) = (34, 52)$

$k=3$ のとき、$(x, y) = (49, 75)$

$k=4$ のとき、$(x, y) = (64, 98)$

(2)

まず、$3x+4y=11$ の特殊解を求める。

$3 \cdot 1 + 4 \cdot 2 = 3+8=11$

よって、$x=1$, $y=2$ が特殊解である。

一般解は、$3(x-1) + 4(y-2) = 0$ より $3(x-1) = -4(y-2)$

$3$ と $4$ は互いに素なので、$x-1 = 4k$, $y-2 = -3k$ （$k$ は整数）と表せる。

$x = 4k+1$, $y = -3k+2$

$|x+2y| = |4k+1 + 2(-3k+2)| = |4k+1 - 6k+4| = |-2k+5| = |2k-5|$

$|2k-5|$ が最小になるのは、$2k \approx 5$ すなわち $k \approx \frac{5}{2} = 2.5$ のときである。

$k=2$ のとき $|2k-5| = |4-5| = 1$

$k=3$ のとき $|2k-5| = |6-5| = 1$

$k=2$ のとき $(x, y) = (4(2)+1, -3(2)+2) = (9, -4)$

$k=3$ のとき $(x, y) = (4(3)+1, -3(3)+2) = (13, -7)$

$|x+2y| = 1$ で最小となる $(x, y)$ は $(9, -4)$ と $(13, -7)$ である。

3. 最終的な答え

(1) $(x, y) = (4, 6), (19, 29), (34, 52), (49, 75), (64, 98)$

(2) $(x, y) = (9, -4), (13, -7)$