ある空港の金属探知機で、危険物を持っている人が陽性と判定される確率は0.95、危険物を持っていない人が誤って陽性と判定される確率は0.02である。空港利用者のうち、危険物を持っている人の割合は0.01である。検査で陽性と判定された場合、実際に危険物を持っている確率を求める。

確率論・統計学ベイズの定理条件付き確率確率
2025/3/22

1. 問題の内容

ある空港の金属探知機で、危険物を持っている人が陽性と判定される確率は0.95、危険物を持っていない人が誤って陽性と判定される確率は0.02である。空港利用者のうち、危険物を持っている人の割合は0.01である。検査で陽性と判定された場合、実際に危険物を持っている確率を求める。

2. 解き方の手順

この問題はベイズの定理を使って解くことができます。
* 事象の定義:
* A:危険物を持っている
* B:検査で陽性と判定される
* 与えられた確率:
* P(BA)=0.95P(B|A) = 0.95 (危険物を持っている人が陽性と判定される確率)
* P(B¬A)=0.02P(B|\neg A) = 0.02 (危険物を持っていない人が陽性と判定される確率)
* P(A)=0.01P(A) = 0.01 (危険物を持っている人の割合)
* 求める確率:
* P(AB)P(A|B) (陽性と判定された場合に、実際に危険物を持っている確率)
ベイズの定理は以下の通りです。
P(AB)=P(BA)P(A)P(B)P(A|B) = \frac{P(B|A) \cdot P(A)}{P(B)}
ここで、P(B)P(B)は、P(B)=P(BA)P(A)+P(B¬A)P(¬A)P(B) = P(B|A) \cdot P(A) + P(B|\neg A) \cdot P(\neg A)で求めることができます。
P(¬A)=1P(A)P(\neg A) = 1 - P(A) であり、P(¬A)=10.01=0.99P(\neg A) = 1 - 0.01 = 0.99 となります。
したがって、
P(B)=(0.95×0.01)+(0.02×0.99)=0.0095+0.0198=0.0293P(B) = (0.95 \times 0.01) + (0.02 \times 0.99) = 0.0095 + 0.0198 = 0.0293
P(AB)=0.95×0.010.0293=0.00950.02930.3242P(A|B) = \frac{0.95 \times 0.01}{0.0293} = \frac{0.0095}{0.0293} \approx 0.3242

3. 最終的な答え

検査で陽性と判定された場合に、実際に危険物を持っている確率は約0.3242、つまり約32.42%です。

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