任意の正方行列 $A$ に対して、$T = A + {}^tA$ は対称行列、$K = A - {}^tA$ は交代行列であることを示し、さらに $A = \frac{1}{2}(T + K)$ となることを証明する。
2025/5/16
1. 問題の内容
任意の正方行列 に対して、 は対称行列、 は交代行列であることを示し、さらに となることを証明する。
2. 解き方の手順
(1) が対称行列であることの証明:
行列 の転置行列 を計算する。
したがって、 であるから、 は対称行列である。
(2) が交代行列であることの証明:
行列 の転置行列 を計算する。
したがって、 であるから、 は交代行列である。
(3) であることの証明:
と の定義を用いて、 を計算する。
3. 最終的な答え
任意の正方行列 に対して、 は対称行列、 は交代行列であり、 が成り立つ。