二つのサイコロを投げたとき、小さい方の出た目の数を$X$とする。ただし、二つのサイコロの出た目が等しいときは、その目を$X$とする。 (a) $X=2$となる確率$P(X=2)$を求める。 (b) $X$の期待値$E(X)$を求める。

確率論・統計学確率期待値サイコロ
2025/5/21

1. 問題の内容

二つのサイコロを投げたとき、小さい方の出た目の数をXXとする。ただし、二つのサイコロの出た目が等しいときは、その目をXXとする。
(a) X=2X=2となる確率P(X=2)P(X=2)を求める。
(b) XXの期待値E(X)E(X)を求める。

2. 解き方の手順

(a) P(X=2)P(X=2)について考える。
二つのサイコロの出た目の組み合わせを(a,b)(a, b)で表す。
X=2X=2となるのは、(2,2)(2, 2), (2,3)(2, 3), (2,4)(2, 4), (2,5)(2, 5), (2,6)(2, 6), (3,2)(3, 2), (4,2)(4, 2), (5,2)(5, 2), (6,2)(6, 2)の9通りである。
全事象は6×6=366 \times 6 = 36通りなので、P(X=2)=936P(X=2) = \frac{9}{36}である。
(b) E(X)E(X)を求める。
XXは1から6の値を取りうるので、X=kX=kとなる確率をP(X=k)P(X=k)とすると、
E(X)=k=16kP(X=k)E(X) = \sum_{k=1}^6 k \cdot P(X=k)で求められる。
X=1X=1となるのは、(1,1)(1, 1), (1,2)(1, 2), (1,3)(1, 3), (1,4)(1, 4), (1,5)(1, 5), (1,6)(1, 6), (2,1)(2, 1), (3,1)(3, 1), (4,1)(4, 1), (5,1)(5, 1), (6,1)(6, 1)の11通り。よってP(X=1)=1136P(X=1) = \frac{11}{36}
X=2X=2となるのは、(a)よりP(X=2)=936P(X=2) = \frac{9}{36}
X=3X=3となるのは、(3,3)(3, 3), (3,4)(3, 4), (3,5)(3, 5), (3,6)(3, 6), (4,3)(4, 3), (5,3)(5, 3), (6,3)(6, 3)の7通り。よってP(X=3)=736P(X=3) = \frac{7}{36}
X=4X=4となるのは、(4,4)(4, 4), (4,5)(4, 5), (4,6)(4, 6), (5,4)(5, 4), (6,4)(6, 4)の5通り。よってP(X=4)=536P(X=4) = \frac{5}{36}
X=5X=5となるのは、(5,5)(5, 5), (5,6)(5, 6), (6,5)(6, 5)の3通り。よってP(X=5)=336P(X=5) = \frac{3}{36}
X=6X=6となるのは、(6,6)(6, 6)の1通り。よってP(X=6)=136P(X=6) = \frac{1}{36}
E(X)=11136+2936+3736+4536+5336+6136=11+18+21+20+15+636=9136E(X) = 1 \cdot \frac{11}{36} + 2 \cdot \frac{9}{36} + 3 \cdot \frac{7}{36} + 4 \cdot \frac{5}{36} + 5 \cdot \frac{3}{36} + 6 \cdot \frac{1}{36} = \frac{11 + 18 + 21 + 20 + 15 + 6}{36} = \frac{91}{36}

3. 最終的な答え

(a) P(X=2)=936P(X=2) = \frac{9}{36}
(b) E(X)=9136E(X) = \frac{91}{36}

「確率論・統計学」の関連問題

(1) 大小2個のサイコロを投げるとき、大きいサイコロの目が3以上で、小さいサイコロの目が偶数である場合は何通りあるか。 (2) $(a+b+c+d+e)(x+y+z)$ を展開すると項は何個できるか...

場合の数組み合わせサイコロ硬貨
2025/5/22

大小中、3個のサイコロを投げるとき、 (1) 目の和が8になる場合は何通りあるか。 (2) 目の積が12になる場合は何通りあるか。

確率場合の数サイコロ組み合わせ
2025/5/22

サイコロを2回振ったとき、出た目の積が5の倍数になる確率を既約分数で求めよ。

確率サイコロ事象確率計算
2025/5/22

表を完成させ、新入社員の身長の平均値と標準偏差を求める問題です。与えられた身長のデータと度数から、それぞれの身長と度数の積、平均からの偏差、偏差の二乗、そして度数と偏差の二乗の積を計算し、最終的に平均...

平均標準偏差統計度数分布
2025/5/22

大、中、小の3つのサイコロを投げるとき、目の出方は何通りあるかを求める問題です。

確率場合の数サイコロ
2025/5/22

男子7人、女子5人の合計12人のグループから5人を選ぶ場合の数を求める問題です。 (1) 5人の選び方の総数を求めます。 (2) 男子3人、女子2人となる選び方の数を求めます。 (3) 特定の男子2人...

組み合わせ場合の数順列
2025/5/21

29個のデータ $x_i = ai$ ($i = 1, 2, 3, \dots, 29$) からなる変数 $x$ について、以下の問いに答えます。ただし、$a$ は正の定数です。また、必要であれば、正...

平均値標準偏差分散データの分析
2025/5/21

グラフは地域別の半導体市場の生産高(百万ドル)を示しています。このグラフから、1996年から2007年の期間における生産高の変化率が45%を超える地域がいくつあるかを答える問題です。地域は、アジア・太...

グラフ変化率統計分析
2025/5/21

表に示された各国の人口推移(1990年、1995年、2000年)のデータを用いて、1990年から1995年の5年間における人口増加率が2番目に低い国を選択肢の中から選ぶ。

人口増加率統計比較
2025/5/21

Z社社員の月平均読書量に関するグラフが与えられており、管理職とその他社員の読書量が棒グラフで示されています。その他社員の全体人数が管理職全体人数の6倍であるとき、管理職の人数をXとおくと、月10冊以上...

統計グラフ割合人数計算データ分析
2025/5/21