図1に示す単純梁において、支点Aにおけるたわみ角 $\theta_A$ と、支点Aから $x$ の位置におけるたわみ $y(x)$ を求める問題です。ただし、梁の曲げ剛性は支間全長にわたって $EI$ とします。

1. 問題の内容

図1に示す単純梁において、支点Aにおけるたわみ角 $\theta_A$ と、支点Aから $x$ の位置におけるたわみ $y(x)$ を求める問題です。ただし、梁の曲げ剛性は支間全長にわたって $EI$ とします。

2. 解き方の手順

(1) 曲げモーメント $M(x)$ を求める:

外力は点Cにモーメント $M$ が作用しているのみであるため、

$EI \frac{d^2y}{dx^2} = M(x) = M$

(2) たわみ角を求める:

上記の式を積分すると、

$EI \frac{dy}{dx} = Mx + C_1$

ここで、$x=l$ においては支点であるため、$\frac{dy}{dx} = 0$（ただし、点Cにおけるたわみ角は0ではない）ではないことに注意します。

(3) たわみを求める:

さらに積分すると、

$EI y = \frac{1}{2}Mx^2 + C_1 x + C_2$

境界条件:

$x = 0$ で $y=0$ より、$C_2 = 0$。

$x = l$ で $y=0$ より、

$0 = \frac{1}{2}Ml^2 + C_1l$

$C_1 = -\frac{Ml}{2}$

したがって、

$EI \frac{dy}{dx} = Mx - \frac{Ml}{2}$

$EI y = \frac{1}{2}Mx^2 - \frac{Ml}{2} x$

$\frac{dy}{dx} = \frac{M}{EI}(x - \frac{l}{2})$

(4) 支点Aにおけるたわみ角 $\theta_A$ を求める:

$\theta_A = \frac{dy}{dx}|_{x=0} = \frac{M}{EI} (0 - \frac{l}{2}) = -\frac{Ml}{2EI}$

(5) たわみ $y(x)$ を求める:

$y(x) = \frac{1}{EI} (\frac{1}{2}Mx^2 - \frac{Ml}{2} x) = \frac{M}{2EI} (x^2 - lx)$

3. 最終的な答え

支点Aにおけるたわみ角: $\theta_A = -\frac{Ml}{2EI}$

支点Aから $x$ の位置におけるたわみ: $y(x) = \frac{M}{2EI}(x^2 - lx)$