この式は交代式であるため、(x−y), (y−z), (z−x) のいずれかを因数に持ちます。 式全体は3次なので、これらの因子の他に1次式が因数として存在すると考えられます。
まず、x=y のとき式が0になることを確認します。 x3(x−z)+x3(z−x)+z3(x−x)=x4−x3z+x3z−x4+0=0 同様に、y=zのときと、z=xのときも式が0になることが確認できます。したがって、(x−y), (y−z), (z−x) を因数に持ちます。 x3(y−z)+y3(z−x)+z3(x−y)=−(x−y)(y−z)(z−x)(x+y+z) となることを示します。
x3(y−z)+y3(z−x)+z3(x−y)=x3y−x3z+y3z−y3x+z3x−z3y この式は (x−y), (y−z), (z−x) を因数に持つことが分かっているので、 x3(y−z)+y3(z−x)+z3(x−y)=(x−y)(y−z)(z−x)Q(x,y,z) とおけます。 ここで Q(x,y,z) は x,y,z についての1次式である必要があります。なぜなら元の式が4次式であり、(x−y)(y−z)(z−x) が3次式だからです。 また、元の式は x,y,z について対称なので、Q(x,y,z) も対称式である必要があります。 したがって、Q(x,y,z)=k(x+y+z) (kは定数)の形をしているはずです。 x3(y−z)+y3(z−x)+z3(x−y)=k(x−y)(y−z)(z−x)(x+y+z) x3yの係数を比較することで、kの値を求めます。 右辺を展開してx3yの項を考えると、x3yが出てくるのは(x−y)(y−z)(z−x)(x+y+z)を展開したときだけです。 右辺でx3yの係数が出てくるのは、k(x⋅y⋅(−x)⋅x)=k(−x3y). したがって、 −k=1なのでk=−1となります。 したがって、
x3(y−z)+y3(z−x)+z3(x−y)=−(x−y)(y−z)(z−x)(x+y+z)