2つの整式 $P(x) = x^4 - 4x^3 + 7x^2 - 6x + 9$ と $Q(x) = x^2 - 2x + 3$ が与えられている。 (1) $P(x)$ を $Q(x)$ で割ったときの商と余りを求める。 (2) 不等式 $Q(x) > 0$ を証明する。 (3) $\frac{P(x)}{Q(x)}$ の最小値を求め、そのときの $x$ の値を求める。

1. 問題の内容

2つの整式 $P(x) = x^4 - 4x^3 + 7x^2 - 6x + 9$ と $Q(x) = x^2 - 2x + 3$ が与えられている。

(1) $P(x)$ を $Q(x)$ で割ったときの商と余りを求める。

(2) 不等式 $Q(x) > 0$ を証明する。

(3) $\frac{P(x)}{Q(x)}$ の最小値を求め、そのときの $x$ の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) $P(x)$ を $Q(x)$ で割る。

$P(x) = x^4 - 4x^3 + 7x^2 - 6x + 9$

$Q(x) = x^2 - 2x + 3$

割り算を実行すると、

商は $x^2 - 2x$

余りは $9$

これは問題文にすでに与えられています。

(2) $Q(x) > 0$ を証明する。

$Q(x) = x^2 - 2x + 3$

$Q(x) = (x - 1)^2 + 2$

$(x - 1)^2 \geq 0$ であるから、

$(x - 1)^2 + 2 > 0$

よって、$Q(x) > 0$

これも問題文に示されています。

(3) $\frac{P(x)}{Q(x)}$ の最小値を求める。

$P(x) = x^4 - 4x^3 + 7x^2 - 6x + 9$

$Q(x) = x^2 - 2x + 3$

$P(x)$ を $Q(x)$ で割ると、

$P(x) = (x^2 - 2x)(x^2 - 2x + 3) + 9$

よって、

$\frac{P(x)}{Q(x)} = \frac{(x^2 - 2x)(x^2 - 2x + 3) + 9}{x^2 - 2x + 3}$

$\frac{P(x)}{Q(x)} = x^2 - 2x + \frac{9}{x^2 - 2x + 3}$

$Q(x) = (x-1)^2 + 2$

$Q(x)$ の最小値は $x = 1$ のとき $2$ をとる。

$x^2-2x = (x-1)^2 -1$ なので、$y = x^2 - 2x$とおくと、$y = (x-1)^2-1$

$\frac{P(x)}{Q(x)} = y + \frac{9}{y+3} = y+3 + \frac{9}{y+3} - 3$

相加相乗平均より

$y+3 + \frac{9}{y+3} \geq 2 \sqrt{(y+3) \cdot \frac{9}{y+3}} = 2 \cdot 3 = 6$

よって、$\frac{P(x)}{Q(x)} \geq 6 - 3 = 3$

等号成立は $y+3 = \frac{9}{y+3}$ のとき、つまり $(y+3)^2 = 9$, $y+3 = \pm 3$

$y+3 = 3$ のとき $y = 0$ で、$(x-1)^2 - 1 = 0$ より $x = 0, 2$

$y+3 = -3$ のとき $y = -6$ で、$(x-1)^2 - 1 = -6$, $(x-1)^2 = -5$ となり不適。

したがって、$x = 0$ または $x = 2$ のとき、$\frac{P(x)}{Q(x)} = 3$ となる。

$\frac{P(x)}{Q(x)}$ の最小値は $3$ で、そのときの $x$ の値は $0$ または $2$ である。

3. 最終的な答え

$\frac{P(x)}{Q(x)}$ の最小値: $3$

そのときの $x$ の値: $0, 2$