3つの直線 $l_1: (a+2)x + (3a-2)y - 7 = 0$, $l_2: x - y + 3a = 0$, $l_3: 2x + y - 6a = 0$ が与えられている。 (1) $a$ の値にかかわらず直線 $l_1$ が通る定点の座標を求める。 (2) 3直線 $l_1$, $l_2$, $l_3$ が三角形を作らないような $a$ の値を全て求める。

代数学直線定点三角形連立方程式線形代数
2025/5/25

1. 問題の内容

3つの直線 l1:(a+2)x+(3a2)y7=0l_1: (a+2)x + (3a-2)y - 7 = 0, l2:xy+3a=0l_2: x - y + 3a = 0, l3:2x+y6a=0l_3: 2x + y - 6a = 0 が与えられている。
(1) aa の値にかかわらず直線 l1l_1 が通る定点の座標を求める。
(2) 3直線 l1l_1, l2l_2, l3l_3 が三角形を作らないような aa の値を全て求める。

2. 解き方の手順

(1) l1:(a+2)x+(3a2)y7=0l_1: (a+2)x + (3a-2)y - 7 = 0aa について整理する。
ax+2x+3ay2y7=0ax + 2x + 3ay - 2y - 7 = 0
a(x+3y)+(2x2y7)=0a(x + 3y) + (2x - 2y - 7) = 0
この式が任意の aa に対して成り立つためには、次の2式が同時に成り立つ必要がある。
x+3y=0x + 3y = 0
2x2y7=02x - 2y - 7 = 0
一つ目の式から x=3yx = -3y が得られる。これを二つ目の式に代入すると、
2(3y)2y7=02(-3y) - 2y - 7 = 0
6y2y7=0-6y - 2y - 7 = 0
8y=7-8y = 7
y=78y = -\frac{7}{8}
x=3y=3(78)=218x = -3y = -3(-\frac{7}{8}) = \frac{21}{8}
したがって、直線 l1l_1 が通る定点の座標は (218,78)(\frac{21}{8}, -\frac{7}{8}) である。
(2) 3直線が三角形を作らないのは、以下のいずれかの場合である。
(i) 3直線が平行な直線を含む場合。
(ii) 3直線が1点で交わる場合。
まず、l2l_2l3l_3 が平行でないことを確認する。
l2:xy+3a=0l_2: x - y + 3a = 0 より y=x+3ay = x + 3a
l3:2x+y6a=0l_3: 2x + y - 6a = 0 より y=2x+6ay = -2x + 6a
傾きがそれぞれ 112-2 であるので、平行ではない。
(i) l1l_1l2l_2 が平行な場合。
l1:(a+2)x+(3a2)y7=0l_1: (a+2)x + (3a-2)y - 7 = 0 より (3a2)y=(a+2)x+7(3a-2)y = -(a+2)x + 7
y=a+23a2x+73a2y = -\frac{a+2}{3a-2}x + \frac{7}{3a-2}
l2:xy+3a=0l_2: x - y + 3a = 0 より y=x+3ay = x + 3a
a+23a2=1-\frac{a+2}{3a-2} = 1
a2=3a2-a - 2 = 3a - 2
4a=04a = 0
a=0a = 0
l1l_1l3l_3 が平行な場合。
l3:2x+y6a=0l_3: 2x + y - 6a = 0 より y=2x+6ay = -2x + 6a
a+23a2=2-\frac{a+2}{3a-2} = -2
a2=6a+4-a - 2 = -6a + 4
5a=65a = 6
a=65a = \frac{6}{5}
(ii) 3直線が1点で交わる場合。
l2:xy+3a=0l_2: x - y + 3a = 0
l3:2x+y6a=0l_3: 2x + y - 6a = 0
l2l_2l3l_3 の交点を求める。
xy+3a=0x - y + 3a = 0 より y=x+3ay = x + 3a
2x+y6a=02x + y - 6a = 0 に代入して、
2x+x+3a6a=02x + x + 3a - 6a = 0
3x3a=03x - 3a = 0
x=ax = a
y=a+3a=4ay = a + 3a = 4a
交点の座標は (a,4a)(a, 4a)
この点が l1:(a+2)x+(3a2)y7=0l_1: (a+2)x + (3a-2)y - 7 = 0 上にあるので、
(a+2)a+(3a2)(4a)7=0(a+2)a + (3a-2)(4a) - 7 = 0
a2+2a+12a28a7=0a^2 + 2a + 12a^2 - 8a - 7 = 0
13a26a7=013a^2 - 6a - 7 = 0
(13a+7)(a1)=0(13a + 7)(a - 1) = 0
a=1,713a = 1, -\frac{7}{13}
したがって、a=0,65,1,713a = 0, \frac{6}{5}, 1, -\frac{7}{13}

3. 最終的な答え

(1) (218,78)(\frac{21}{8}, -\frac{7}{8})
(2) a=0,65,1,713a = 0, \frac{6}{5}, 1, -\frac{7}{13}

「代数学」の関連問題

与えられた多項式 $A$ と $B$ について、$A+B$ と $A-B$ を計算する問題です。問題は2つあります。 (1) $A=2x^2+3x-1$, $B=4x^2-5x-6$ (2) $A=-...

多項式多項式の加減算式の計算
2025/5/25

与えられた多項式を$x$について降べきの順に整理する問題です。 (1) $4a^2+ax+2x-3a$ (2) $2x^2+5xy+3y^2-3x-5y-2$

多項式降べきの順式の整理
2025/5/25

与えられた数式 $\frac{15a^5b}{30a^3b^4}$ を簡略化する問題です。

式の簡略化指数法則分数式
2025/5/25

与えられた方程式 $0 = 10 - \mu g t$ を解き、$t$ について求めます。

方程式一次方程式物理
2025/5/25

与えられた方程式 $0 = 10 - \mu g t^2$ を $t^2$ について解く問題です。ここで、$\mu$ は摩擦係数、 $g$ は重力加速度を表します。

方程式変数変換物理
2025/5/25

集合 $A = \{1, 5, 8, 10\}$ と集合 $B = \{2, 5, 7, 8\}$ が与えられたとき、和集合 $A \cup B$ を求める。

集合和集合
2025/5/25

与えられた式 $2V_0 = V_0 + at$ を変形して、$V_0$ について解く問題です。

方程式式の変形解の公式
2025/5/25

問題は、与えられた多項式を $x$ について降べきの順に整理することです。具体的には、以下の2つの多項式を整理します。 (1) $4a^2 + ax + 2x - 3a$ (2) $2x^2 + 5x...

多項式降べきの順式の整理
2025/5/25

ボールをある角度で発射した時の軌道を放物線で表し、その放物線に関するいくつかの値を求める問題です。具体的には、放物線の頂点の座標、ボールが最も高い位置にあるときの地面からの高さと水平距離、ボールが地面...

二次関数放物線平方完成最大値方程式
2025/5/25

AとBの2つの水槽があり、それぞれ100Lと15Lの水が入っている。AからBへ$x$Lの水を移したとき、Aの水量がBの3倍以上4倍以下になるような、$x$の範囲を求める。

不等式文章問題一次不等式範囲
2025/5/25