与えられた整式 $P(x) = x^3 + 2(a+1)x^2 + 3ax - 2a$ について、以下の問いに答えます。 (1) $P(-2)$ の値を求めます。 (2) $P(x)$ を因数分解します。 (3) 方程式 $P(x) = 0$ の解がすべて実数となるような $a$ の値の範囲を求めます。また、$P(x) = 0$ が異なる実数解をちょうど2個持つような $a$ の値と、そのときの実数解をそれぞれ求めます。
2025/5/25
1. 問題の内容
与えられた整式 について、以下の問いに答えます。
(1) の値を求めます。
(2) を因数分解します。
(3) 方程式 の解がすべて実数となるような の値の範囲を求めます。また、 が異なる実数解をちょうど2個持つような の値と、そのときの実数解をそれぞれ求めます。
2. 解き方の手順
(1) の値を求める
に を代入します。
よって、 となります。
(2) を因数分解する
(1)より、 なので、 は を因数に持ちます。そこで、 を で割ります。
\begin{array}{c|cccc}
\multicolumn{2}{r}{x^2} & +2ax & -a \\
\cline{2-5}
x+2 & x^3 & +2(a+1)x^2 & +3ax & -2a \\
\multicolumn{2}{r}{x^3} & +2x^2 \\
\cline{2-3}
\multicolumn{2}{r}{0} & 2ax^2 & +3ax \\
\multicolumn{2}{r}{} & 2ax^2 & +4ax \\
\cline{3-4}
\multicolumn{2}{r}{} & 0 & -ax & -2a \\
\multicolumn{2}{r}{} & & -ax & -2a \\
\cline{4-5}
\multicolumn{2}{r}{} & & 0 & 0 \\
\end{array}
したがって、 と因数分解できます。
(3) 方程式 の解がすべて実数となるような の値の範囲を求める
なので、 または となります。
が実数解を持つ条件は、判別式 となることです。
よって、 または となります。
方程式 が異なる実数解をちょうど2個持つような の値を求める。
が異なる実数解を2個持つためには、
i) が を解に持つ場合。
ii) が重解を持ち、その重解が となる場合。
のいずれかが必要です。
i) が を解に持つ場合
よって、 のとき、解は となり、異なる実数解を2個持ちます。
ii) が重解を持つ場合
判別式 より、 または
のとき、
のとき、
したがって、 のとき、解は となり、異なる実数解を2個持ちます。
また、 のとき、解は となり、異なる実数解を2個持ちます。
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3)
- 解がすべて実数となる の範囲: または
- 異なる実数解をちょうど2個持つ の値:
- のとき、実数解は
- のとき、実数解は
- のとき、実数解は