$x>0$ のとき、不等式 $(x + \frac{1}{x})(x + \frac{4}{x}) \geq 9$ が成り立つことを証明し、等号が成り立つときを求めよ。

1. 問題の内容

$x>0$ のとき、不等式 $(x + \frac{1}{x})(x + \frac{4}{x}) \geq 9$ が成り立つことを証明し、等号が成り立つときを求めよ。

2. 解き方の手順

まず、左辺を展開します。

$(x + \frac{1}{x})(x + \frac{4}{x}) = x^2 + 4 + 1 + \frac{4}{x^2} = x^2 + \frac{4}{x^2} + 5$

したがって、示すべき不等式は

$x^2 + \frac{4}{x^2} + 5 \geq 9$

すなわち、

$x^2 + \frac{4}{x^2} \geq 4$

ここで、$x>0$ より $x^2 > 0$ であるから、相加相乗平均の関係を用いることができる。

$x^2$ と $\frac{4}{x^2}$ は正であるから、相加相乗平均の関係より、

$\frac{x^2 + \frac{4}{x^2}}{2} \geq \sqrt{x^2 \cdot \frac{4}{x^2}}$

$\frac{x^2 + \frac{4}{x^2}}{2} \geq \sqrt{4}$

$\frac{x^2 + \frac{4}{x^2}}{2} \geq 2$

$x^2 + \frac{4}{x^2} \geq 4$

したがって、不等式 $x^2 + \frac{4}{x^2} \geq 4$ が成り立つことが示された。

よって、$x^2 + \frac{4}{x^2} + 5 \geq 9$ であるから、

$(x + \frac{1}{x})(x + \frac{4}{x}) \geq 9$ が成り立つ。

次に、等号成立条件を考える。相加相乗平均の関係における等号成立条件は、$x^2 = \frac{4}{x^2}$ であることである。

$x^4 = 4$

$x^2 = 2$ ($x^2 > 0$ より)

$x = \sqrt{2}$ ($x>0$ より)

3. 最終的な答え

不等式 $(x + \frac{1}{x})(x + \frac{4}{x}) \geq 9$ は成り立つ。等号が成り立つのは $x = \sqrt{2}$ のとき。