まず、与えられた不等式の表す領域を図示する。
一つ目の不等式 x2+3y2≤1 は、楕円 x2+3y2=1 の内部を表す。この楕円は、x軸方向に半径1、y軸方向に半径3を持つ。 二つ目の不等式 3x2+y2≤1 は、楕円 3x2+y2=1 の内部を表す。この楕円は、x軸方向に半径3、y軸方向に半径1を持つ。 したがって、求める領域は、これらの2つの楕円の共通部分となる。
2つの楕円の交点を求める。
\begin{cases}
x^2 + \frac{y^2}{3} = 1 \\
\frac{x^2}{3} + y^2 = 1
\end{cases}
一つ目の式から y2=3(1−x2)。 これを二つ目の式に代入すると、
3x2+3(1−x2)=1 3x2+3−3x2=1 −38x2=−2 x2=43 x=±23 x=±23 のとき、 y2=3(1−43)=3(41)=43 y=±23 交点は(23,23), (23,−23), (−23,23), (−23,−23)。 求める面積は、第一象限の面積を4倍することで求められる。
第一象限では、x2+3y2=1 より y=3(1−x2) 3x2+y2=1 より y=1−3x2 求める面積は、
4∫023(3(1−x2)−1−3x2)dx x=sinθ とおく。dx=cosθdθ x=0 のとき θ=0、x=23 のとき θ=3π 4∫03π(3(1−sin2θ)−1−3sin2θ)cosθdθ =4∫03π(3cosθ−1−3sin2θ)cosθdθ S=4∫03/2(3(1−x2)−1−3x2)dx =4∫03/23(1−x2)dx−4∫03/21−x2/3dx ここでx=sintと置換すると、積分は 43∫0π/3cos2tdt=43∫0π/321+cos2tdt=23[t+2sin2t]0π/3=23(3π+23/2)=323π+23 次に、u=x/3 と置換すると、x=3uであり、dx=3du である。すると、∫03/21−x2/3dx=∫01/21−u23du=3∫01/21−u2du. ここで u=sinv と置くと、3∫0π/6cos2vdv=3∫0π/621+cos2vdv=23[v+2sin2v]0π/6=23[6π+23/2]=123π+83 4(323π+43−(123π+83))=973π+23 ∫03/23(1−x2)=3∫03/21−x2dx=3(2x1−x2+21arcsinx)∣03/2 =3(23/21−3/4+213π)=3(23/2⋅1/2+6π)=3(83+6π)=83+63π ∫03/21−3x2=(2x1−x2/3+23arcsin3x)∣03/2=2231−41+23arcsin21=23⋅23/2+23⋅6π=83+123π S=4(83+63π−83−123π)=4(123π)=33π