複素数 $z$ に関する方程式 $z^3 = i$ の解を求める問題です。

代数学複素数複素平面ド・モアブルの定理方程式
2025/5/26

1. 問題の内容

複素数 zz に関する方程式 z3=iz^3 = i の解を求める問題です。

2. 解き方の手順

複素数 ii を極形式で表します。i=0+1ii = 0 + 1iなので、絶対値は i=02+12=1|i| = \sqrt{0^2 + 1^2} = 1 です。偏角は arg(i)=π2\arg(i) = \frac{\pi}{2} です。したがって、複素数 ii の極形式は
i=1(cosπ2+isinπ2)i = 1 \cdot \left(\cos\frac{\pi}{2} + i\sin\frac{\pi}{2}\right)
となります。
z=r(cosθ+isinθ)z = r(\cos\theta + i\sin\theta) とおくと、ド・モアブルの定理より
z3=r3(cos3θ+isin3θ)z^3 = r^3(\cos3\theta + i\sin3\theta)
となります。
z3=iz^3 = i なので、
r3(cos3θ+isin3θ)=1(cosπ2+isinπ2)r^3(\cos3\theta + i\sin3\theta) = 1\cdot\left(\cos\frac{\pi}{2} + i\sin\frac{\pi}{2}\right)
が成り立ちます。
したがって、
r3=1r^3 = 1 かつ 3θ=π2+2nπ3\theta = \frac{\pi}{2} + 2n\pi (nnは整数)
となります。
rr は実数なので、r=1r=1です。
θ=π6+2nπ3\theta = \frac{\pi}{6} + \frac{2n\pi}{3} (nnは整数)
です。
n=0,1,2n=0, 1, 2 のとき、それぞれ異なる解が得られます。
n=0n=0 のとき、θ=π6\theta = \frac{\pi}{6}
n=1n=1 のとき、θ=π6+2π3=π6+4π6=5π6\theta = \frac{\pi}{6} + \frac{2\pi}{3} = \frac{\pi}{6} + \frac{4\pi}{6} = \frac{5\pi}{6}
n=2n=2 のとき、θ=π6+4π3=π6+8π6=9π6=3π2\theta = \frac{\pi}{6} + \frac{4\pi}{3} = \frac{\pi}{6} + \frac{8\pi}{6} = \frac{9\pi}{6} = \frac{3\pi}{2}
したがって、解は
z=cosπ6+isinπ6=32+12iz = \cos\frac{\pi}{6} + i\sin\frac{\pi}{6} = \frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{1}{2}i
z=cos5π6+isin5π6=32+12iz = \cos\frac{5\pi}{6} + i\sin\frac{5\pi}{6} = -\frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{1}{2}i
z=cos3π2+isin3π2=0i=iz = \cos\frac{3\pi}{2} + i\sin\frac{3\pi}{2} = 0 - i = -i

3. 最終的な答え

z=32+12i,32+12i,iz = \frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{1}{2}i, -\frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{1}{2}i, -i

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