実数 $a$ を変数とする。3辺の長さがそれぞれ $a-1$, $a$, $a+1$ となる三角形が存在する条件、その三角形が鈍角三角形となる $a$ の範囲、一つの内角が $120^\circ$ となるときの $a$ の値、そしてその時の外接円の半径を求める問題です。

幾何学三角形成立条件鈍角三角形余弦定理外接円正弦定理
2025/5/27

1. 問題の内容

実数 aa を変数とする。3辺の長さがそれぞれ a1a-1, aa, a+1a+1 となる三角形が存在する条件、その三角形が鈍角三角形となる aa の範囲、一つの内角が 120120^\circ となるときの aa の値、そしてその時の外接円の半径を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 三角形が存在する条件
三角形の成立条件より、任意の2辺の和が残りの1辺より大きくなる必要がある。
a1>0a-1 > 0 は前提条件である。
* (a1)+a>a+1(a-1) + a > a+1
* (a1)+(a+1)>a(a-1) + (a+1) > a
* a+(a+1)>a1a + (a+1) > a-1
一つ目の不等式を解くと:
2a1>a+12a - 1 > a + 1
a>2a > 2
二つ目の不等式を解くと:
2a>a2a > a
a>0a > 0
三つ目の不等式を解くと:
2a+1>a12a + 1 > a - 1
a>2a > -2
また、a1>0a-1>0 である必要があるので、a>1a>1
したがって、a>2a > 2
(2) 鈍角三角形となる条件
(a+1)2>a2+(a1)2(a+1)^2 > a^2 + (a-1)^2
a2+2a+1>a2+a22a+1a^2 + 2a + 1 > a^2 + a^2 - 2a + 1
a24a<0a^2 - 4a < 0
a(a4)<0a(a-4) < 0
0<a<40 < a < 4
(1)より、a>2a > 2 なので、2<a<42 < a < 4
(3) 一つの内角が 120120^\circ のとき
余弦定理より、(a+1)2=a2+(a1)22a(a1)cos(120)(a+1)^2 = a^2 + (a-1)^2 - 2a(a-1)\cos(120^\circ)
(a+1)2=a2+(a1)2+a(a1)(a+1)^2 = a^2 + (a-1)^2 + a(a-1)
a2+2a+1=a2+a22a+1+a2aa^2 + 2a + 1 = a^2 + a^2 - 2a + 1 + a^2 - a
a2+2a+1=2a23a+1+a2aa^2 + 2a + 1 = 2a^2 - 3a + 1 + a^2 - a
2a25a=02a^2 - 5a = 0
a(2a5)=0a(2a - 5) = 0
a=0a = 0 または a=52a = \frac{5}{2}
a>2a > 2 より、a=52a = \frac{5}{2}
(4) 外接円の半径
正弦定理より、a+1sin(120)=2R\frac{a+1}{\sin(120^\circ)} = 2R
52+132=2R\frac{\frac{5}{2} + 1}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = 2R
7232=2R\frac{\frac{7}{2}}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = 2R
73=2R\frac{7}{\sqrt{3}} = 2R
R=723=736R = \frac{7}{2\sqrt{3}} = \frac{7\sqrt{3}}{6}

3. 最終的な答え

ア: a>2a > 2
イ: 2<a<42 < a < 4
ウ: a=52a = \frac{5}{2}
エ: R=736R = \frac{7\sqrt{3}}{6}

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