1枚の硬貨を2回投げる。表が出たら得点を1、裏が出たら得点を2とする。2回の合計得点を確率変数 $X$ とする。このとき、$X$ の期待値 $E(X)$、分散 $V(X)$、標準偏差 $\sigma(X)$ を求めよ。 $X$の取りうる値とその確率分布は、画像に示されている通り、$X=2,3,4$ で、それぞれの確率は $P(X=2) = \frac{1}{4}, P(X=3) = \frac{2}{4}, P(X=4) = \frac{1}{4}$ である。

確率論・統計学確率変数期待値分散標準偏差確率分布
2025/5/27

1. 問題の内容

1枚の硬貨を2回投げる。表が出たら得点を1、裏が出たら得点を2とする。2回の合計得点を確率変数 XX とする。このとき、XX の期待値 E(X)E(X)、分散 V(X)V(X)、標準偏差 σ(X)\sigma(X) を求めよ。 XXの取りうる値とその確率分布は、画像に示されている通り、X=2,3,4X=2,3,4 で、それぞれの確率は P(X=2)=14,P(X=3)=24,P(X=4)=14P(X=2) = \frac{1}{4}, P(X=3) = \frac{2}{4}, P(X=4) = \frac{1}{4} である。

2. 解き方の手順

まず、期待値 E(X)E(X) を計算する。
E(X)=ixiP(X=xi)E(X) = \sum_{i} x_i P(X=x_i)
E(X)=2×14+3×24+4×14=24+64+44=124=3E(X) = 2 \times \frac{1}{4} + 3 \times \frac{2}{4} + 4 \times \frac{1}{4} = \frac{2}{4} + \frac{6}{4} + \frac{4}{4} = \frac{12}{4} = 3
次に、分散 V(X)V(X) を計算する。
V(X)=E(X2)[E(X)]2V(X) = E(X^2) - [E(X)]^2
E(X2)=ixi2P(X=xi)=22×14+32×24+42×14=4×14+9×24+16×14=44+184+164=384=192=9.5E(X^2) = \sum_{i} x_i^2 P(X=x_i) = 2^2 \times \frac{1}{4} + 3^2 \times \frac{2}{4} + 4^2 \times \frac{1}{4} = 4 \times \frac{1}{4} + 9 \times \frac{2}{4} + 16 \times \frac{1}{4} = \frac{4}{4} + \frac{18}{4} + \frac{16}{4} = \frac{38}{4} = \frac{19}{2} = 9.5
V(X)=E(X2)[E(X)]2=19232=1929=192182=12=0.5V(X) = E(X^2) - [E(X)]^2 = \frac{19}{2} - 3^2 = \frac{19}{2} - 9 = \frac{19}{2} - \frac{18}{2} = \frac{1}{2} = 0.5
最後に、標準偏差 σ(X)\sigma(X) を計算する。
σ(X)=V(X)=12=12=22\sigma(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{\frac{1}{2}} = \frac{1}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2}}{2}

3. 最終的な答え

E(X)=3E(X) = 3
V(X)=12V(X) = \frac{1}{2}
σ(X)=22\sigma(X) = \frac{\sqrt{2}}{2}

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