母平均が120、母標準偏差が30である母集団から、大きさ100の無作為標本を抽出する。このとき、標本平均$\overline{X}$の標準偏差を求め、さらに$\overline{X}$が123より大きい値をとる確率を求める問題です。

確率論・統計学標本平均標準偏差正規分布確率
2025/5/27

1. 問題の内容

母平均が120、母標準偏差が30である母集団から、大きさ100の無作為標本を抽出する。このとき、標本平均X\overline{X}の標準偏差を求め、さらにX\overline{X}が123より大きい値をとる確率を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 標本平均X\overline{X}の標準偏差を求める。
母標準偏差をσ\sigma、標本サイズをnnとすると、標本平均X\overline{X}の標準偏差σX\sigma_{\overline{X}}は以下の式で求められます。
σX=σn\sigma_{\overline{X}} = \frac{\sigma}{\sqrt{n}}
問題文より、σ=30\sigma = 30n=100n = 100なので、
σX=30100=3010=3\sigma_{\overline{X}} = \frac{30}{\sqrt{100}} = \frac{30}{10} = 3
(2) 標本平均X\overline{X}が123より大きい値をとる確率を求める。
X\overline{X}は近似的に正規分布N(120,32)N(120, 3^2)に従うので、標準化を行います。標準化された変数をZZとすると、
Z=XμσXZ = \frac{\overline{X} - \mu}{\sigma_{\overline{X}}}
ここで、μ=120\mu = 120σX=3\sigma_{\overline{X}} = 3なので、X=123\overline{X} = 123のときのZZは、
Z=1231203=33=1Z = \frac{123 - 120}{3} = \frac{3}{3} = 1
したがって、P(X>123)=P(Z>1)P(\overline{X} > 123) = P(Z > 1)を求めればよいです。標準正規分布表を参照すると、P(Z>1)=0.1587P(Z > 1) = 0.1587となります。

3. 最終的な答え

標本平均X\overline{X}の標準偏差は3です。
標本平均X\overline{X}が123より大きい値をとる確率は0.1587です。

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