円 $x^2 + y^2 = 4$ と直線 $y = kx + 4$ が異なる2点P, Qで交わっている。 (1) kの値の範囲を求めよ。 (2) 線分PQの中点Mの軌跡を求めよ。

幾何学直線交点軌跡点と直線の距離不等式
2025/5/29
## 解答

1. 問題の内容

x2+y2=4x^2 + y^2 = 4 と直線 y=kx+4y = kx + 4 が異なる2点P, Qで交わっている。
(1) kの値の範囲を求めよ。
(2) 線分PQの中点Mの軌跡を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 円と直線が異なる2点で交わる条件は、円の中心と直線との距離が円の半径より小さいことである。
円の中心は(0, 0)で、半径は2である。
点と直線の距離の公式より、円の中心(0, 0)と直線 kxy+4=0kx - y + 4 = 0 の距離は
d=k00+4k2+(1)2=4k2+1 d = \frac{|k \cdot 0 - 0 + 4|}{\sqrt{k^2 + (-1)^2}} = \frac{4}{\sqrt{k^2 + 1}}
円と直線が異なる2点で交わるためには、d<2d < 2 である必要がある。
4k2+1<2 \frac{4}{\sqrt{k^2 + 1}} < 2
両辺を2で割って
2k2+1<1 \frac{2}{\sqrt{k^2 + 1}} < 1
両辺を逆数にして
k2+12>1 \frac{\sqrt{k^2 + 1}}{2} > 1
両辺に2を掛けて
k2+1>2 \sqrt{k^2 + 1} > 2
両辺を2乗して
k2+1>4 k^2 + 1 > 4
k2>3 k^2 > 3
したがって、k<3k < -\sqrt{3} または k>3k > \sqrt{3}
(2) 線分PQの中点Mの座標を(X, Y)とおく。
PとQは直線 y=kx+4y = kx + 4 上の点なので、Y=kX+4Y = kX + 4
また、線分PQは円の中心を通る直線(つまり、円の直径)に垂直である。
円の中心(0, 0)と点M(X, Y)を通る直線の傾きは Y/XY/Xである。線分PQの傾きはkなので、
YXk=1 \frac{Y}{X} \cdot k = -1
k=XY k = -\frac{X}{Y}
これを Y=kX+4Y = kX + 4 に代入する。
Y=XYX+4 Y = -\frac{X}{Y}X + 4
Y2=X2+4Y Y^2 = -X^2 + 4Y
X2+Y24Y=0 X^2 + Y^2 - 4Y = 0
X2+(Y2)24=0 X^2 + (Y - 2)^2 - 4 = 0
X2+(Y2)2=4 X^2 + (Y - 2)^2 = 4
これは中心(0, 2)、半径2の円の方程式である。
しかし、(1)で求めたkの範囲を考慮する必要がある。k=XYk = -\frac{X}{Y}より、k<3k < -\sqrt{3} または k>3k > \sqrt{3}なので
XY<3またはXY>3 -\frac{X}{Y} < -\sqrt{3} \quad \text{または} \quad -\frac{X}{Y} > \sqrt{3}
XY>3またはXY<3 \frac{X}{Y} > \sqrt{3} \quad \text{または} \quad \frac{X}{Y} < -\sqrt{3}
X>3YまたはX<3Y X > \sqrt{3}Y \quad \text{または} \quad X < -\sqrt{3}Y
X2+(Y2)2=4X^2 + (Y-2)^2 = 4X=3YX=\sqrt{3}Yを代入すると、
3Y2+Y24Y=03Y^2 + Y^2 -4Y = 0
4Y24Y=04Y^2-4Y=0
4Y(Y1)=04Y(Y-1)=0
Y=0Y=0またはY=1Y=1
X=3(0)=0X = \sqrt{3}(0) = 0
X=3(1)=3X = \sqrt{3}(1) = \sqrt{3}
X2+(Y2)2=4X^2+(Y-2)^2 = 4X=3YX=-\sqrt{3}Yを代入すると、
3Y2+Y24Y=03Y^2 + Y^2 -4Y = 0
4Y24Y=04Y^2-4Y=0
4Y(Y1)=04Y(Y-1)=0
Y=0Y=0またはY=1Y=1
X=3(0)=0X = -\sqrt{3}(0) = 0
X=3(1)=3X = -\sqrt{3}(1) = -\sqrt{3}
よって、軌跡は円 X2+(Y2)2=4X^2 + (Y - 2)^2 = 4 において、(0, 0), (3,1)(\sqrt{3}, 1), (3,1)(-\sqrt{3}, 1)を除く部分。

3. 最終的な答え

(1) k<3k < -\sqrt{3} または k>3k > \sqrt{3}
(2) 中心(0, 2), 半径2の円周上。ただし、点(0, 0), (3,1)(\sqrt{3}, 1), (3,1)(-\sqrt{3}, 1)を除く。
x2+(y2)2=4x^2 + (y - 2)^2 = 4 ただし、(x,y)(0,0),(3,1),(3,1)(x, y) \neq (0, 0), (\sqrt{3}, 1), (-\sqrt{3}, 1)

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