$a, b$ は実数とするとき、$a + b$ が有理数であることは、$a, b$ の少なくとも一方が有理数であるための、必要条件、十分条件のどれに当てはまるかを選ぶ問題です。

1. 問題の内容

$a, b$ は実数とするとき、$a + b$ が有理数であることは、$a, b$ の少なくとも一方が有理数であるための、必要条件、十分条件のどれに当てはまるかを選ぶ問題です。

2. 解き方の手順

まず、「$a+b$ が有理数である」を $P$ 、「$a, b$ の少なくとも一方が有理数である」を $Q$ とします。

$P \Rightarrow Q$ ( $P$ ならば $Q$) が成り立つか、また $Q \Rightarrow P$ ($Q$ ならば $P$)が成り立つかを考えます。

(i) $P \Rightarrow Q$ が成り立つか。

$a+b$ が有理数であるとき、$a$ と $b$ がともに無理数である場合があります。例えば、$a = \sqrt{2}, b = -\sqrt{2}$ とすると、$a+b = 0$ となり、$a+b$は有理数ですが、$a$も$b$も無理数です。したがって、$a, b$ の少なくとも一方が有理数であるとは限りません。つまり、$P \Rightarrow Q$ は成り立ちません。よって、$a+b$が有理数であることは、$a, b$ の少なくとも一方が有理数であるための十分条件ではありません。

(ii) $Q \Rightarrow P$ が成り立つか。

$a, b$ の少なくとも一方が有理数であるとき、$a+b$ が有理数であるかどうかを考えます。

$a$ が有理数である場合、$b$ が有理数ならば、$a+b$ は有理数です。$b$ が無理数ならば、$a+b$ が無理数になることもあります。

例えば、$a = 1$ (有理数)で、$b = \sqrt{2}$ (無理数)とすると、$a+b = 1 + \sqrt{2}$ は無理数です。

つまり、$Q \Rightarrow P$ は成り立ちません。よって、$a+b$が有理数であることは、$a, b$ の少なくとも一方が有理数であるための必要条件ではありません。

(i), (ii) より、$a+b$ が有理数であることは、$a, b$ の少なくとも一方が有理数であるための、必要条件でも十分条件でもありません。

3. 最終的な答え

(4) 必要条件でも十分条件でもない