底面が1辺2cmの正三角形ABCであり、OA=OB=OC=4cmである正三角錐OABCがある。辺OB上に点Pをとるとき、以下の2つの問題に答えよ。 (1) AP+PCの長さが最短になるように点Pを結ぶとき、AP+PCの長さを求めよ。 (2) (1)のとき、三角錐PABCの体積を求めよ。

幾何学空間図形正三角錐展開図体積最短距離
2025/6/1

1. 問題の内容

底面が1辺2cmの正三角形ABCであり、OA=OB=OC=4cmである正三角錐OABCがある。辺OB上に点Pをとるとき、以下の2つの問題に答えよ。
(1) AP+PCの長さが最短になるように点Pを結ぶとき、AP+PCの長さを求めよ。
(2) (1)のとき、三角錐PABCの体積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) AP+PCの長さが最短になるように点Pを結ぶ場合、三角錐OABCの展開図を考える。展開図において、点Aと点Cを結んだ線分が線分OBと交わる点が点Pとなる。
展開図において、三角形OABと三角形OBCは合同な二等辺三角形であり、OA=OB=OC=4cm、AB=BC=2cmである。三角形ABCは正三角形であるので、∠ABC = 60°である。
展開図において、∠OBA=∠OBCである。余弦定理より、
22=42+422×4×4×cosOBA2^2 = 4^2 + 4^2 - 2 \times 4 \times 4 \times cos ∠OBA
4=16+1632cosOBA4 = 16 + 16 - 32 cos ∠OBA
32cosOBA=2832 cos ∠OBA = 28
cosOBA=2832=78cos ∠OBA = \frac{28}{32} = \frac{7}{8}
したがって、∠OBA = arccos(78)arccos(\frac{7}{8})
展開図において、∠ABC = 60°であるので、∠OBA+∠OBC = 60°である。よって、∠OBA = 30°
三角形OCAにおいて、OA=OC=4cm, AC=2cmであるので、
22=42+42244cosAOC2^2 = 4^2+4^2 - 2*4*4*cos∠AOC
4=3232cosAOC4 = 32 - 32cos∠AOC
32cosAOC=2832cos∠AOC = 28
cosAOC=2832=78cos∠AOC = \frac{28}{32} = \frac{7}{8}
展開図において、AP+PCの長さは、ACを結んだ線分の長さである。三角形OABと三角形OBCは合同なので、展開図において、O, A, Cは一直線上にない。
三角形OACにおいて、OA=OC=4, ACを求める。∠AOC=2∠AOBとする。
AP+PC=AC=42+42244cos(2arccos(7/8))AP+PC = AC = \sqrt{4^2 + 4^2 - 2 \cdot 4 \cdot 4 \cos (2 \arccos(7/8))}
AC=3232(2cos2(arccos(7/8))1)=3232(2(7/8)21)AC = \sqrt{32 - 32 (2 \cos^2(\arccos(7/8)) - 1)} = \sqrt{32 - 32 (2(7/8)^2 - 1)}
AC=3232(2(49/64)1)=3232(49/321)=32(4932)=3217=15AC = \sqrt{32 - 32 (2(49/64) - 1)} = \sqrt{32 - 32 (49/32 - 1)} = \sqrt{32 - (49-32)} = \sqrt{32 - 17} = \sqrt{15}
したがって、AP+PC = 15\sqrt{15} cm
(2)
まず、四面体OABCの体積を求める。
底面積は、1222sin60=3\frac{1}{2} \cdot 2 \cdot 2 \cdot \sin{60^\circ} = \sqrt{3}
点Oから底面に下ろした垂線の足をHとする。Hは三角形ABCの中心である。
AH=23322=233\frac{2}{3} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} \cdot 2 = \frac{2\sqrt{3}}{3}.
OH=42(233)2=16129=144129=1329=2333OH = \sqrt{4^2 - (\frac{2\sqrt{3}}{3})^2} = \sqrt{16 - \frac{12}{9}} = \sqrt{\frac{144-12}{9}} = \sqrt{\frac{132}{9}} = \frac{2\sqrt{33}}{3}.
四面体OABCの体積は、1332333=2113\frac{1}{3} \cdot \sqrt{3} \cdot \frac{2\sqrt{33}}{3} = \frac{2\sqrt{11}}{3}
次に、BP:POを求める。
BPBO=APsin(PAB)AB152sin(PAB)2\frac{BP}{BO} = \frac{AP \cdot \sin(\angle PAB)}{AB} \approx \frac{\frac{\sqrt{15}}{2} \cdot \sin(\angle PAB)}{2}
BP4=ACOA+OC=154+4=158\frac{BP}{4} = \frac{AC}{OA+OC} = \frac{\sqrt{15}}{4+4} = \frac{\sqrt{15}}{8}, BP=4158=152BP = \frac{4\sqrt{15}}{8} = \frac{\sqrt{15}}{2}
PABCの体積は、OABCの体積のBPBO\frac{BP}{BO}倍である。
BPBO=1524=158\frac{BP}{BO} = \frac{\frac{\sqrt{15}}{2}}{4} = \frac{\sqrt{15}}{8}
したがって、PABCの体積は、2113158=16512\frac{2\sqrt{11}}{3} \cdot \frac{\sqrt{15}}{8} = \frac{\sqrt{165}}{12}

3. 最終的な答え

(1) AP+PC = 15\sqrt{15} cm
(2) 三角錐PABCの体積 = 16512\frac{\sqrt{165}}{12} cm3^3

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