## 1. 問題の内容

幾何学接線円の方程式距離の公式代数
2025/6/6
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1. 問題の内容

問題111は、円 C:x2+y210x10y+40=0C: x^2 + y^2 - 10x - 10y + 40 = 0 に関する問題です。
(1) 円Cの半径を求める。
(2) 原点を通り、円Cに接する直線の方程式を2つ求める。
(3) 上記で求めた2つの直線と円Cのすべてに接するような円のうち、最も小さい円の半径を求める。
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2. 解き方の手順

**(1) 円Cの半径を求める**
円Cの方程式を標準形に変形します。
x210x+y210y+40=0x^2 - 10x + y^2 - 10y + 40 = 0
(x210x+25)+(y210y+25)+402525=0(x^2 - 10x + 25) + (y^2 - 10y + 25) + 40 - 25 - 25 = 0
(x5)2+(y5)2=10(x - 5)^2 + (y - 5)^2 = 10
したがって、円Cの中心は(5, 5)であり、半径は10\sqrt{10}です。
**(2) 原点を通り、円Cに接する直線の方程式を求める**
原点を通る直線の式を y=kxy = kx と置きます。
この直線が円Cに接するためには、円の中心(5, 5)と直線 kxy=0kx - y = 0 との距離が円の半径10\sqrt{10}に等しくなる必要があります。
点と直線の距離の公式より、
5k5k2+1=10\frac{|5k - 5|}{\sqrt{k^2 + 1}} = \sqrt{10}
両辺を2乗して、
(5k5)2k2+1=10\frac{(5k - 5)^2}{k^2 + 1} = 10
(5k5)2=10(k2+1)(5k - 5)^2 = 10(k^2 + 1)
25k250k+25=10k2+1025k^2 - 50k + 25 = 10k^2 + 10
15k250k+15=015k^2 - 50k + 15 = 0
3k210k+3=03k^2 - 10k + 3 = 0
(3k1)(k3)=0(3k - 1)(k - 3) = 0
k=13,3k = \frac{1}{3}, 3
よって、原点を通り円Cに接する直線の方程式は y=13xy = \frac{1}{3}xy=3xy = 3x です。
**(3) 2つの直線と円Cのすべてに接する円のうち、最も小さい円の半径を求める**
2つの直線 y=13xy = \frac{1}{3}xy=3xy = 3x のなす角の二等分線は、円Cの中心(5, 5)を通ります。
この円は、2つの直線に接しているので、中心は2直線のなす角の二等分線上にあります。
また、円Cにも接するので、円Cの内側にある必要があります。
求める円は円Cに内接し、かつ2つの直線に接することから、その半径が最も小さくなるのは円Cの中心と2直線の交点の距離が最短となるときです。
2つの直線 y=13xy = \frac{1}{3}xy=3xy = 3x の交点は原点(0,0)です。
2つの直線のなす角の二等分線は、直線 y=xy=x となります。
求める円の中心は直線 y=xy=x 上にあり、(t,t)(t, t) と表せます。
この円は直線 y=13xy = \frac{1}{3}x に接するので、中心と直線の距離は半径に等しく、
t3t1+9=2t10=r\frac{|t - 3t|}{\sqrt{1+9}} = \frac{2t}{\sqrt{10}} = r
また、求める円は円Cに内接するので、円の中心間の距離は半径の差に等しく、
(t5)2+(t5)2=2(5t)=10r\sqrt{(t - 5)^2 + (t - 5)^2} = \sqrt{2}(5-t) = \sqrt{10} - r
2(5t)=102t10\sqrt{2}(5-t) = \sqrt{10} - \frac{2t}{\sqrt{10}}
522t=102t105\sqrt{2}-\sqrt{2}t = \sqrt{10} - \frac{2t}{\sqrt{10}}
5210=2t2t105\sqrt{2} - \sqrt{10} = \sqrt{2}t - \frac{2t}{\sqrt{10}}
5210=(2210)t5\sqrt{2} - \sqrt{10} = (\sqrt{2} - \frac{2}{\sqrt{10}})t
t=52102210=521010210=(5210)108=520108=105108=5554t = \frac{5\sqrt{2} - \sqrt{10}}{\sqrt{2} - \frac{2}{\sqrt{10}}} = \frac{5\sqrt{2} - \sqrt{10}}{\frac{10 - 2}{\sqrt{10}}} = \frac{(5\sqrt{2} - \sqrt{10})\sqrt{10}}{8} = \frac{5\sqrt{20} - 10}{8} = \frac{10\sqrt{5}-10}{8} = \frac{5\sqrt{5}-5}{4}
よって、求める円の半径は
r=2t10=2555410=555210=(555)1020=55051020=25251020=524104r = \frac{2t}{\sqrt{10}} = \frac{2 \frac{5\sqrt{5}-5}{4}}{\sqrt{10}} = \frac{5\sqrt{5}-5}{2\sqrt{10}} = \frac{(5\sqrt{5}-5)\sqrt{10}}{20} = \frac{5\sqrt{50}-5\sqrt{10}}{20} = \frac{25\sqrt{2} - 5\sqrt{10}}{20} = \frac{5\sqrt{2}}{4}-\frac{\sqrt{10}}{4}
円Cに内接する円の半径は10r\sqrt{10}-rであるはずです。
最も小さい円は、円Cに内接し、かつ2つの直線に接する円です。
この円の中心は、2つの直線のなす角の二等分線上にあります。
2つの直線のなす角の二等分線は、y=xです。
円Cの中心(5,5)から、2直線の交点(0,0)までの距離は50=52=50\sqrt{50} = 5\sqrt{2}=\sqrt{50}です。
求める円の半径をrとすると、円Cの半径は10\sqrt{10}なので、
52+r=10+r5\sqrt{2} + r = \sqrt{10} + r または 52r=10r5\sqrt{2} - r = \sqrt{10} - r となりません。
2つの直線に接する円の中心と原点との距離をLとすると、L=2rL= \sqrt{2}r
円Cの中心と求める円の中心の距離は、半径の差に等しい。10r=(5r)2+(5r)2=r2|\sqrt{10}-r|=\sqrt{(5-r)^2+(5-r)^2} = r\sqrt{2}, 512r5 - \frac{1}{\sqrt{2}}r
すると 半径は 55/25-5/\sqrt2
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3. 最終的な答え

(1) 10\sqrt{10}
(2) y=13x,y=3xy = \frac{1}{3}x, y = 3x
(3) 5255\sqrt{2}-5

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