(1) 2点(3,1), (-1,4)を通る直線 $l$ のベクトル表示を求める。 (2) 直線 $l$ の法線ベクトルをひとつ求める。 (3) 点(5,-1)を通り、$l$ に垂直な直線 $m$ のベクトル方程式を求める。

## 【問題3-1】

1. 問題の内容

(1) 2点(3,1), (-1,4)を通る直線 $l$ のベクトル表示を求める。

(2) 直線 $l$ の法線ベクトルをひとつ求める。

(3) 点(5,-1)を通り、$l$ に垂直な直線 $m$ のベクトル方程式を求める。

2. 解き方の手順

(1) 2点を通る直線のベクトル表示を求める。

まず、方向ベクトル $\vec{d}$ を求める。

$\vec{d} = (-1, 4) - (3, 1) = (-4, 3)$

直線 $l$ のベクトル表示は、位置ベクトルと方向ベクトルを用いて表すことができる。

$\vec{p} = (3, 1) + t(-4, 3)$ (ただし、$t$ は実数)

(2) (1)で求めた直線の方向ベクトルに垂直なベクトルが法線ベクトルである。

方向ベクトル $\vec{d} = (-4, 3)$ に対して、法線ベクトル $\vec{n} = (3, 4)$ は、$\vec{d} \cdot \vec{n} = 0$ を満たす。

したがって、法線ベクトルの一つは (3, 4) である。

また、(-3,-4)も法線ベクトルである。

(3) 点(5, -1)を通り、直線 $l$ に垂直な直線 $m$ のベクトル方程式を求める。

直線 $l$ の方向ベクトルは (-4, 3) なので、直線 $m$ の方向ベクトルは (3, 4) となる。

点 (5, -1) を通り、方向ベクトルが (3, 4) である直線のベクトル方程式は、

$\vec{p} = (5, -1) + t(3, 4)$ (ただし、$t$ は実数)

3. 最終的な答え

(1) $\vec{p} = (3, 1) + t(-4, 3)$

(2) (3, 4)

(3) $\vec{p} = (5, -1) + t(3, 4)$

## 【問題3-2】

1. 問題の内容

(1) $y = -3x + 1$ のベクトル表示を求める。

(2) $y = x + 1$ と直交し、点 (2, 1) を通る直線のベクトル表示を求める。

(3) $x$ 軸とのなす角が 60° で、点 (0, 2) を通る直線のベクトル表示を求める。

2. 解き方の手順

(1) $y = -3x + 1$ より、点 (0, 1) を通り、方向ベクトルが (1, -3) である。

$\vec{p} = (0, 1) + t(1, -3)$

(2) $y = x + 1$ と直交する直線の傾きは -1 である。

したがって、$y = -x + b$ の形になる。

点 (2, 1) を通るので、$1 = -2 + b$ より $b = 3$

$y = -x + 3$

点 (0, 3) を通り、方向ベクトルが (1, -1) である。

$\vec{p} = (0, 3) + t(1, -1)$

(3) $x$軸とのなす角が 60° であるので、傾きは tan(60°) = $\sqrt{3}$ である。

$y = \sqrt{3}x + b$

点 (0, 2) を通るので、$2 = \sqrt{3} * 0 + b$ より $b = 2$

$y = \sqrt{3}x + 2$

点 (0, 2) を通り、方向ベクトルが (1, $\sqrt{3}$) である。

$\vec{p} = (0, 2) + t(1, \sqrt{3})$

3. 最終的な答え

(1) $\vec{p} = (0, 1) + t(1, -3)$

(2) $\vec{p} = (0, 3) + t(1, -1)$

(3) $\vec{p} = (0, 2) + t(1, \sqrt{3})$

## 【問題3-3】

1. 問題の内容

(1) $\begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -1 \\ 0 \end{pmatrix} + t \begin{pmatrix} 2 \\ 1 \end{pmatrix}$ を $ax + by + c = 0$ の形で表す。

(2) $\begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 4 \\ 1 \end{pmatrix} + t \begin{pmatrix} 3 \\ 2 \end{pmatrix}$ を $ax + by + c = 0$ の形で表す。

2. 解き方の手順

(1)

$x = -1 + 2t$, $y = t$

$t = y$ より、$x = -1 + 2y$

$x - 2y + 1 = 0$

(2)

$x = 4 + 3t$, $y = 1 + 2t$

$2x = 8 + 6t$, $3y = 3 + 6t$

$2x - 3y = 5$

$2x - 3y - 5 = 0$

3. 最終的な答え

(1) $x - 2y + 1 = 0$

(2) $2x - 3y - 5 = 0$

## 【問題3-4】

1. 問題の内容

$l: 2x + 3y + 3 = 0$, $A(10, 1)$, $B(-1, 3)$ とする。点 $P$ が $l$ 上を動くとき、$k = AP + BP$ が最小となる $P$ の座標を求める。

2. 解き方の手順

$A(10,1)$ の直線 $l: 2x+3y+3=0$ に関する対称点 $A'$ を求める。

直線 $l$ は $2x+3y+3 = 0$ である。

$AA'$ は $l$ に垂直なので、$AA'$ の傾きは $3/2$ である。

$AA'$ の方程式は、$y - 1 = (3/2)(x - 10)$ つまり、$3x - 2y - 28 = 0$ である。

$AA'$ と $l$ の交点を $M$ とすると、

$2x + 3y + 3 = 0$ かつ $3x - 2y - 28 = 0$

$4x + 6y + 6 = 0$ かつ $9x - 6y - 84 = 0$

$13x - 78 = 0$ より $x = 6$

$2(6) + 3y + 3 = 0$ より $3y = -15$, $y = -5$

$M(6, -5)$

$A'(x', y')$ とすると、$M$ は $AA'$ の中点なので、

$6 = (10 + x')/2$ より $x' = 2$

$-5 = (1 + y')/2$ より $y' = -11$

$A'(2, -11)$

$k = AP + BP$ が最小となるのは、$P$ が $A'B$ と $l$ の交点となるときである。

$A'B$ の方程式は、$A'(2,-11)$, $B(-1,3)$ より、

傾きは $(3 - (-11))/(-1 - 2) = 14/(-3) = -14/3$

$y - 3 = (-14/3)(x + 1)$

$3y - 9 = -14x - 14$

$14x + 3y + 5 = 0$

$l: 2x + 3y + 3 = 0$

$14x + 3y + 5 = 0$ より、$12x + 2 = 0$ つまり、$x = -1/6$

$2(-1/6) + 3y + 3 = 0$

$-1/3 + 3y + 3 = 0$

$3y = -8/3$

$y = -8/9$

$P(-1/6, -8/9)$

3. 最終的な答え

$P(-\frac{1}{6}, -\frac{8}{9})$