半径1の円Cの中心Oから距離4にある点Lから、円Cに2本の接線を引く。その接点をそれぞれM, Nとする。 (1) 三角形LMNの面積を求めよ。 (2) 三角形LMNの内接円の半径rと外接円の半径Rを求めよ。

幾何学接線三角形面積内接円外接円ピタゴラスの定理三角比余弦定理正弦定理
2025/6/1

1. 問題の内容

半径1の円Cの中心Oから距離4にある点Lから、円Cに2本の接線を引く。その接点をそれぞれM, Nとする。
(1) 三角形LMNの面積を求めよ。
(2) 三角形LMNの内接円の半径rと外接円の半径Rを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 三角形LMNの面積を求める。
LMとLNは円Cの接線なので、LM = LNである。また、OM = ON = 1であり、OL = 4である。
直角三角形OLMにおいて、ピタゴラスの定理より、
LM2+OM2=OL2LM^2 + OM^2 = OL^2
LM2+12=42LM^2 + 1^2 = 4^2
LM2=161=15LM^2 = 16 - 1 = 15
LM=15LM = \sqrt{15}
よって、LM = LN = 15\sqrt{15}である。
次に、角MOL = θ\thetaとすると、sinθ\theta = OMOL=14\frac{OM}{OL} = \frac{1}{4}となる。
角MLN = 2θ\thetaであり、cos(2θ\theta) = 1 - 2sin2^2θ\theta = 1 - 2(14\frac{1}{4})2^2 = 1 - 18\frac{1}{8} = 78\frac{7}{8}
三角形LMNの面積は、
12LMLNsin(2θ)\frac{1}{2} LM \cdot LN \cdot \sin(2\theta) = 121515sin(2θ)\frac{1}{2} \cdot \sqrt{15} \cdot \sqrt{15} \cdot \sin(2\theta)
sin(2θ)=2sinθcosθ\sin(2\theta) = 2\sin\theta\cos\thetaであり、cosθ=1sin2θ=1(14)2=1516=154\cos\theta = \sqrt{1 - \sin^2\theta} = \sqrt{1 - (\frac{1}{4})^2} = \sqrt{\frac{15}{16}} = \frac{\sqrt{15}}{4}なので、
sin(2θ)=214154=158\sin(2\theta) = 2 \cdot \frac{1}{4} \cdot \frac{\sqrt{15}}{4} = \frac{\sqrt{15}}{8}
したがって、三角形LMNの面積は、1215158=151516\frac{1}{2} \cdot 15 \cdot \frac{\sqrt{15}}{8} = \frac{15\sqrt{15}}{16}
(2) 三角形LMNの内接円の半径rと外接円の半径Rを求める。
三角形LMNの内接円の半径rを求める。
三角形LMNの面積Sは、S = 12r(LM+LN+MN)\frac{1}{2}r(LM + LN + MN)で表される。
MNを求める。余弦定理より、
MN2=LM2+LN22LMLNcos(2θ)MN^2 = LM^2 + LN^2 - 2LM \cdot LN \cdot \cos(2\theta)
MN2=15+152151578=3021578=301054=1201054=154MN^2 = 15 + 15 - 2 \cdot \sqrt{15} \cdot \sqrt{15} \cdot \frac{7}{8} = 30 - 2 \cdot 15 \cdot \frac{7}{8} = 30 - \frac{105}{4} = \frac{120 - 105}{4} = \frac{15}{4}
MN=152MN = \frac{\sqrt{15}}{2}
よって、S = 12r(15+15+152)=12r(215+152)=12r(5152)=5154r\frac{1}{2} r (\sqrt{15} + \sqrt{15} + \frac{\sqrt{15}}{2}) = \frac{1}{2} r (2\sqrt{15} + \frac{\sqrt{15}}{2}) = \frac{1}{2}r(\frac{5\sqrt{15}}{2}) = \frac{5\sqrt{15}}{4}r
151516=5154r\frac{15\sqrt{15}}{16} = \frac{5\sqrt{15}}{4}r
r=1515164515=34r = \frac{15\sqrt{15}}{16} \cdot \frac{4}{5\sqrt{15}} = \frac{3}{4}
三角形LMNの外接円の半径Rを求める。
正弦定理より、MNsin(2θ)=2R\frac{MN}{\sin(2\theta)} = 2Rなので、
R=MN2sin(2θ)=15/2215/8=15/215/4=1241=2R = \frac{MN}{2\sin(2\theta)} = \frac{\sqrt{15}/2}{2 \cdot \sqrt{15}/8} = \frac{\sqrt{15}/2}{\sqrt{15}/4} = \frac{1}{2} \cdot \frac{4}{1} = 2

3. 最終的な答え

(1) 三角形LMNの面積: 151516\frac{15\sqrt{15}}{16}
(2) 内接円の半径r: 34\frac{3}{4}
外接円の半径R: 22

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