問題は、数列 $\sqrt[3]{3} > \sqrt[4]{4} > \sqrt[5]{5} > \cdots > \sqrt[n]{n} > \cdots$ を証明することです。

解析学数列関数の単調性対数極限
2025/6/1

1. 問題の内容

問題は、数列 33>44>55>>nn>\sqrt[3]{3} > \sqrt[4]{4} > \sqrt[5]{5} > \cdots > \sqrt[n]{n} > \cdots を証明することです。

2. 解き方の手順

数列 an=nn=n1na_n = \sqrt[n]{n} = n^{\frac{1}{n}} について考えます。
an>an+1a_n > a_{n+1} を示すことが目標です。つまり、n1n>(n+1)1n+1n^{\frac{1}{n}} > (n+1)^{\frac{1}{n+1}} を示します。
両辺を n(n+1)n(n+1) 乗すると、nn+1>(n+1)nn^{n+1} > (n+1)^n となります。
これを証明するために、f(x)=lnxxf(x) = \frac{\ln x}{x} という関数を考えます。
f(x)=1xxlnx1x2=1lnxx2f'(x) = \frac{\frac{1}{x} \cdot x - \ln x \cdot 1}{x^2} = \frac{1 - \ln x}{x^2}
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは 1lnx=01 - \ln x = 0、つまり lnx=1\ln x = 1、すなわち x=ex = e のときです。
x>ex > e であれば f(x)<0f'(x) < 0 なので、f(x)f(x) は単調減少です。
したがって、n3n \ge 3 のとき、f(n)>f(n+1)f(n) > f(n+1) であれば、lnnn>ln(n+1)n+1\frac{\ln n}{n} > \frac{\ln (n+1)}{n+1} となります。
両辺に n(n+1)n(n+1) をかけると、(n+1)lnn>nln(n+1)(n+1) \ln n > n \ln (n+1) となり、lnnn+1>ln(n+1)n\ln n^{n+1} > \ln (n+1)^n となります。
対数を外すと、nn+1>(n+1)nn^{n+1} > (n+1)^n が得られます。
これは、n1n>(n+1)1n+1n^{\frac{1}{n}} > (n+1)^{\frac{1}{n+1}} を意味します。
n3n \ge 3 であれば、ana_n は単調減少になります。
a3=331.442a_3 = \sqrt[3]{3} \approx 1.442, a4=44=21.414a_4 = \sqrt[4]{4} = \sqrt{2} \approx 1.414, a5=551.380a_5 = \sqrt[5]{5} \approx 1.380
したがって、a3>a4>a5a_3 > a_4 > a_5 が成立します。

3. 最終的な答え

数列 33>44>55>>nn>\sqrt[3]{3} > \sqrt[4]{4} > \sqrt[5]{5} > \cdots > \sqrt[n]{n} > \cdots は証明されました。

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