A県とB県の勤労者世帯の平均年収に差があると言えるかどうかを、有意水準0.05で検定する問題です。A県とB県の標本平均、標本不偏分散、標本の大きさが与えられており、検定統計量 $Z$ が $Z = (\bar{X}_A - \bar{X}_B) / \sqrt{S_A^2/n_A + S_B^2/n_B}$ で計算され、これが標準正規分布 $N(0,1)$ に従うものとして、正しい選択肢を選ぶ必要があります。

確率論・統計学統計的仮説検定母平均の差の検定有意水準標準正規分布両側検定
2025/6/2

1. 問題の内容

A県とB県の勤労者世帯の平均年収に差があると言えるかどうかを、有意水準0.05で検定する問題です。A県とB県の標本平均、標本不偏分散、標本の大きさが与えられており、検定統計量 ZZZ=(XˉAXˉB)/SA2/nA+SB2/nBZ = (\bar{X}_A - \bar{X}_B) / \sqrt{S_A^2/n_A + S_B^2/n_B} で計算され、これが標準正規分布 N(0,1)N(0,1) に従うものとして、正しい選択肢を選ぶ必要があります。

2. 解き方の手順

まず、与えられた値を用いて検定統計量 ZZ を計算します。
ステップ1: 各値を代入します。
XˉA=598\bar{X}_A = 598, XˉB=604\bar{X}_B = 604, SA2=368S_A^2 = 368, SB2=500S_B^2 = 500, nA=108n_A = 108, nB=135n_B = 135.
ステップ2: ZZ を計算します。
Z=(598604)/368/108+500/135=6/3.407+3.704=6/7.111=6/2.667=2.250Z = (598 - 604) / \sqrt{368/108 + 500/135} = -6 / \sqrt{3.407 + 3.704} = -6 / \sqrt{7.111} = -6 / 2.667 = -2.250 (概算)
ステップ3: 有意水準0.05で両側検定を行うかどうかを判断します。問題文では「差があると言えるか」と問われているので、両側検定を行います。
ステップ4: 標準正規分布表(または問題文で与えられた値)を用いて、有意水準0.05に対応する臨界値を調べます。両側検定なので、α/2=0.025\alpha / 2 = 0.025 となり、P(Z>1.96)=0.025P(Z > 1.96) = 0.025 より、臨界値は ±1.96\pm 1.96 です。
ステップ5: 計算された ZZ 値と臨界値を比較します。Z=2.250Z = -2.250 であり、2.250=2.250>1.96|-2.250| = 2.250 > 1.96 であるため、帰無仮説は棄却されます。
ステップ6: ZZ の値が負であるため、左側で棄却されます。しかし、両側検定を行っているので、両側検定で帰無仮説が棄却されたと判断します。

3. 最終的な答え

⑤両側検定で帰無仮説が棄却された

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