確率密度関数 $f(x)$ が、$0 \le x \le 1$ で $f(x) = 2(1-x)$、$x$ が上記範囲外では $f(x)=0$ と定義される確率変数について、確率密度関数 $f(x)$ と分布関数 $F(x)$ を求め、与えられた選択肢の中から正しいものを選び、重要なキーワードを一つ記述する問題です。

確率論・統計学確率密度関数分布関数積分平均
2025/6/4

1. 問題の内容

確率密度関数 f(x)f(x) が、0x10 \le x \le 1f(x)=2(1x)f(x) = 2(1-x)xx が上記範囲外では f(x)=0f(x)=0 と定義される確率変数について、確率密度関数 f(x)f(x) と分布関数 F(x)F(x) を求め、与えられた選択肢の中から正しいものを選び、重要なキーワードを一つ記述する問題です。

2. 解き方の手順

まず、確率密度関数 f(x)f(x) が与えられているので、分布関数 F(x)F(x) を求めます。分布関数 F(x)F(x) は、F(x)=xf(t)dtF(x) = \int_{-\infty}^{x} f(t) dt で定義されます。
* x<0x < 0 のとき、F(x)=x0dt=0F(x) = \int_{-\infty}^{x} 0 dt = 0
* 0x10 \le x \le 1 のとき、F(x)=00dt+0x2(1t)dt=20x(1t)dt=2[t12t2]0x=2(x12x2)=2xx2F(x) = \int_{-\infty}^{0} 0 dt + \int_{0}^{x} 2(1-t) dt = 2\int_{0}^{x} (1-t) dt = 2[t - \frac{1}{2}t^2]_{0}^{x} = 2(x - \frac{1}{2}x^2) = 2x - x^2
* x>1x > 1 のとき、F(x)=00dt+012(1t)dt+1x0dt=201(1t)dt=2[t12t2]01=2(112)=1F(x) = \int_{-\infty}^{0} 0 dt + \int_{0}^{1} 2(1-t) dt + \int_{1}^{x} 0 dt = 2\int_{0}^{1} (1-t) dt = 2[t - \frac{1}{2}t^2]_{0}^{1} = 2(1 - \frac{1}{2}) = 1
したがって、分布関数 F(x)F(x) は次のようになります。
$ F(x) =
\begin{cases}
0 & (x < 0) \\
2x - x^2 & (0 \le x \le 1) \\
1 & (x > 1)
\end{cases}
次に、選択肢を検討します。

1. $f(-1) = 4$:$x=-1$ は $0 \le x \le 1$ の範囲外なので、$f(-1) = 0$。したがって、これは誤りです。

2. $F(-1) = 4$:$x=-1$ なので、$F(-1) = 0$。したがって、これは誤りです。

3. 確率変数Xの平均$\mu$は、$f(x)$のグラフの頂点になっている。:$f(x) = 2(1-x)$のグラフの頂点はx=0のときで、$f(0) = 2$。平均 $\mu = \int_{-\infty}^{\infty} xf(x) dx = \int_0^1 x * 2(1-x) dx = 2\int_0^1 (x-x^2) dx = 2[x^2/2 - x^3/3]_0^1 = 2(1/2 - 1/3) = 2(1/6) = 1/3$。従って、平均はグラフの頂点ではないので、これは誤りです。

4. $F(x)$ のグラフには連続していないところが 2 箇所ある:$F(x)$は、$x<0$ で0、$0 \le x \le 1$ で $2x-x^2$、$x > 1$ で1であり、連続なので誤りです。

5. 本日「令和02年08月06日」は令和時代になって、464日目である。よって$f(464) = 1$である。: $x=464$ は $0 \le x \le 1$ の範囲外なので、$f(464)=0$。したがって、これは誤りです。

6. 本日「令和02年08月06日」は令和時代になって、464日目である。よって$F(464) = 1$である。:$x=464$ は $0 \le x \le 1$ の範囲外なので、$F(464)=1$。したがって、これは正しいです。

したがって、正しい選択肢は6です。
キーワードは「分布関数」です。

3. 最終的な答え

正しい選択肢:⑥
キーワード:分布関数

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