4人がそれぞれ品物を1つずつ持ち寄り、くじ引きで分けるとき、誰も自分の品物をもらわないような分け方は何通りあるかを求める問題です。

離散数学順列組み合わせ完全順列モンモール数包除原理
2025/6/2

1. 問題の内容

4人がそれぞれ品物を1つずつ持ち寄り、くじ引きで分けるとき、誰も自分の品物をもらわないような分け方は何通りあるかを求める問題です。

2. 解き方の手順

この問題は完全順列(モンモール数)の問題です。4人の場合なので、4の完全順列の数を求めます。
完全順列の数を DnD_n とすると、漸化式
Dn=(n1)(Dn1+Dn2)D_n = (n-1)(D_{n-1} + D_{n-2})
が成り立ちます。
また、
D1=0D_1 = 0
D2=1D_2 = 1
から計算できます。
D3=(31)(D2+D1)=2(1+0)=2D_3 = (3-1)(D_2 + D_1) = 2(1 + 0) = 2
D4=(41)(D3+D2)=3(2+1)=9D_4 = (4-1)(D_3 + D_2) = 3(2 + 1) = 9
または、包除原理を用いて考えます。
全体の場合の数は 4!=244! = 24 通りです。
少なくとも1人が自分の品物をもらう場合の数を考えます。
1人が自分の品物をもらう場合: 4C1×3!=4×6=24_4C_1 \times 3! = 4 \times 6 = 24
2人が自分の品物をもらう場合: 4C2×2!=6×2=12_4C_2 \times 2! = 6 \times 2 = 12
3人が自分の品物をもらう場合: 4C3×1!=4×1=4_4C_3 \times 1! = 4 \times 1 = 4
4人が自分の品物をもらう場合: 4C4×0!=1×1=1_4C_4 \times 0! = 1 \times 1 = 1
包除原理より、少なくとも1人が自分のものをもらう場合の数は
2412+41=1524 - 12 + 4 - 1 = 15
誰も自分のものをもらわない場合の数は、全体の場合の数から少なくとも1人が自分のものをもらう場合の数を引けばよいので、
4!(4C1×3!4C2×2!+4C3×1!4C4×0!)=24(2412+41)=2415=94! - ( _4C_1 \times 3! - _4C_2 \times 2! + _4C_3 \times 1! - _4C_4 \times 0!) = 24 - (24-12+4-1) = 24-15 = 9

3. 最終的な答え

9通り

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