連立不等式 $y \geq |2x+1|$ $2x - 3y + 9 \geq 0$ の表す領域をDとするとき、領域Dを図示し、点$(x, y)$が領域D内を動くとき、$x^2 - 4x + y^2$の最大値Mと最小値mを求め、また、M, mを与えるD内の点の座標を求めよ。

代数学連立不等式領域最大値最小値絶対値二次関数
2025/6/2

1. 問題の内容

連立不等式
y2x+1y \geq |2x+1|
2x3y+902x - 3y + 9 \geq 0
の表す領域をDとするとき、領域Dを図示し、点(x,y)(x, y)が領域D内を動くとき、x24x+y2x^2 - 4x + y^2の最大値Mと最小値mを求め、また、M, mを与えるD内の点の座標を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 領域Dを図示する。
y2x+1y \geq |2x+1|を場合分けして考える。
2x+102x + 1 \geq 0のとき、つまりx12x \geq -\frac{1}{2}のとき、y2x+1y \geq 2x+1
2x+1<02x + 1 < 0のとき、つまりx<12x < -\frac{1}{2}のとき、y2x1y \geq -2x-1
2x3y+902x - 3y + 9 \geq 0より、y23x+3y \leq \frac{2}{3}x + 3
これらの不等式を図示する。境界線を含む。
(2) x24x+y2=kx^2 - 4x + y^2 = kとおき、これを変形する。
(x2)2+y2=k+4(x - 2)^2 + y^2 = k + 4
これは中心(2,0)(2, 0)、半径k+4\sqrt{k+4}の円を表す。k+40k+4 \geq 0、つまりk4k \geq -4
この円が領域Dと共有点を持つときのkの最大値と最小値を求める。
まず、y=2x+1y = 2x+12x3y+9=02x - 3y + 9 = 0の交点を求める。
2x3(2x+1)+9=02x - 3(2x+1) + 9 = 0より、4x+6=0-4x + 6 = 0x=32x = \frac{3}{2}y=2(32)+1=4y = 2(\frac{3}{2}) + 1 = 4
交点は(32,4)(\frac{3}{2}, 4)
次に、y=2x1y = -2x-12x3y+9=02x - 3y + 9 = 0の交点を求める。
2x3(2x1)+9=02x - 3(-2x-1) + 9 = 0より、8x+12=08x + 12 = 0x=32x = -\frac{3}{2}y=2(32)1=2y = -2(-\frac{3}{2}) - 1 = 2
交点は(32,2)(-\frac{3}{2}, 2)
円の中心(2,0)(2, 0)(32,4)(\frac{3}{2}, 4)の距離は(322)2+(40)2=14+16=654=652\sqrt{(\frac{3}{2}-2)^2 + (4-0)^2} = \sqrt{\frac{1}{4} + 16} = \sqrt{\frac{65}{4}} = \frac{\sqrt{65}}{2}
円の中心(2,0)(2, 0)(32,2)(-\frac{3}{2}, 2)の距離は(322)2+(20)2=494+4=654=652\sqrt{(-\frac{3}{2}-2)^2 + (2-0)^2} = \sqrt{\frac{49}{4} + 4} = \sqrt{\frac{65}{4}} = \frac{\sqrt{65}}{2}
(x2)2+y2=k+4(x-2)^2 + y^2 = k+4が点(32,4)(\frac{3}{2}, 4)を通るとき、k+4=654k+4 = \frac{65}{4}k=6544=494k = \frac{65}{4} - 4 = \frac{49}{4}
(x2)2+y2=k+4(x-2)^2 + y^2 = k+4が点(32,2)(-\frac{3}{2}, 2)を通るとき、k+4=654k+4 = \frac{65}{4}k=6544=494k = \frac{65}{4} - 4 = \frac{49}{4}
よって、最大値M=494M = \frac{49}{4}を与える点は(32,4)(\frac{3}{2}, 4)(32,2)(-\frac{3}{2}, 2)
円がy=2x1y = -2x - 1に接するとき、円の中心(2,0)(2, 0)から直線2x+y+1=02x + y + 1 = 0までの距離は、
2(2)+0+122+12=55=5\frac{|2(2) + 0 + 1|}{\sqrt{2^2 + 1^2}} = \frac{5}{\sqrt{5}} = \sqrt{5}
よってk+4=5k+4 = 5k=1k = 1
接点は2x+y+1=02x + y + 1 = 0上の点であるから、y=2x1y = -2x - 1
(x2)2+(2x1)2=5(x-2)^2 + (-2x-1)^2 = 5
x24x+4+4x2+4x+1=5x^2 - 4x + 4 + 4x^2 + 4x + 1 = 5
5x2=05x^2 = 0x=0x = 0y=1y = -1
接点は(0,1)(0, -1)
x24x+y2=00+1=1x^2 - 4x + y^2 = 0 - 0 + 1 = 1
円がy=2x+1y = 2x + 1に接するとき、円の中心(2,0)(2, 0)から直線2xy+1=02x - y + 1 = 0までの距離は、
2(2)0+122+(1)2=55=5\frac{|2(2) - 0 + 1|}{\sqrt{2^2 + (-1)^2}} = \frac{5}{\sqrt{5}} = \sqrt{5}
接点は(0,1)(0, 1)
円の中心(2,0)(2,0)を通り、y=23x+3y = \frac{2}{3}x + 3に垂直な直線を考えると、y=32(x2)y = -\frac{3}{2}(x - 2)y=32x+3y = -\frac{3}{2}x + 3
y=23x+3y = \frac{2}{3}x + 3y=32x+3y = -\frac{3}{2}x + 3の交点は(0,3)(0, 3)
円の中心(2,0)(2, 0)(0,3)(0, 3)の距離は(20)2+(03)2=4+9=13\sqrt{(2-0)^2 + (0-3)^2} = \sqrt{4 + 9} = \sqrt{13}
円が(0,3)(0, 3)を通るとき、k+4=13k + 4 = 13k=9k = 9
(x2)2+y2=k+4(x-2)^2 + y^2 = k+4y=0y = 0が接するとき、k+4=4k+4 = 4k=0k = 0(x2)2=4(x-2)^2 = 4x=0,4x = 0, 4
(0,0)(0, 0)は領域Dに含まれないが、(4,0)(4, 0)は領域Dに含まれる。
x=4x = 4y=0y = 0のとき、x24x+y2=1616+0=0x^2 - 4x + y^2 = 16 - 16 + 0 = 0
よって、最小値mmを与える点は、線分2x3y+9=02x-3y+9=0と、y=2x+1y=|2x+1|の交点付近になると予想できる。
(3/2,2)(-3/2, 2)で最小値をとる可能性がある。このとき、x24x+y2=9/4+6+4=49/4>0x^2-4x+y^2 = 9/4+6+4 = 49/4 > 0
y = 0のとき、 2x+902x + 9 \geq 0より、x9/2x \geq -9/2
x24x=(x2)24x^2 - 4x = (x-2)^2 - 4
x=1/2x = -1/2のとき、(1/2)24(1/2)=1/4+2=9/4(-1/2)^2 - 4(-1/2) = 1/4 + 2 = 9/4
(2,0)(2, 0)y=2x+1y = |2x+1|との交点を考えると、0=2x+10 = |2x+1|より、x=1/2x=-1/2
この点は領域Dに含まれるので、この点は候補。
最小値は、円(x2)2+y2=k+4(x-2)^2 + y^2 = k+4y=2x+1y = |2x+1|と接する場合。
この時、(x2)2+(2x+1)2=k+4(x-2)^2 + (2x+1)^2 = k+4となる。
5x2+5=k+45x^2 + 5 = k+4k=5x2+11k = 5x^2 + 1 \geq 1.
最小値m=1を与える点の座標は(0, -1),(4, 0).

3. 最終的な答え

最大値: M=494M = \frac{49}{4}、与える座標: (32,4),(32,2)(\frac{3}{2}, 4), (-\frac{3}{2}, 2)
最小値: m=1m = 1、与える座標: (0,1)(0, -1)

「代数学」の関連問題

(1) 2x2の行列 $\begin{vmatrix} 8 & 7 \\ 3 & 4 \end{vmatrix}$ の行列式を求める。 (2) 3x3の行列 $\begin{vmatrix} 3 & ...

行列行列式2x2行列3x3行列サラスの公式
2025/6/5

与えられた連立一次方程式について、係数行列の階数と解空間の次元を求める問題です。連立一次方程式は以下の通りです。 $x_1 + 2x_2 + 4x_3 - x_4 = 0$ $2x_1 + 5x_2 ...

線形代数連立一次方程式階数解空間行基本変形
2025/6/5

与えられた式を簡略化する問題です。式は次のとおりです。 $\frac{(a+b+c)^2 - (a^2+b^2+c^2)}{(a+b)^2+(b+c)^2+(c+a)^2 - 2(a^2+b^2+c^...

式の簡略化展開分数式
2025/6/5

与えられた数式を簡略化して評価します。数式は次のとおりです。 $\frac{9(a + b)^3 - (a + 2b)^3 - (2a + b)^3}{3ab(a + b)}$

式の展開式の簡略化多項式分数式
2025/6/5

与えられた数式を簡略化する問題です。数式は以下の通りです。 $1 + \sqrt{\frac{x}{y}} - \frac{2}{\sqrt{\frac{y}{x}}} + \frac{1}{1 - ...

数式簡略化代数式分数式平方根因数分解式の計算
2025/6/5

与えられた数式を簡略化する問題です。数式は以下の通りです。 $1 + \sqrt{\frac{x}{y}} - \frac{2}{\sqrt{\frac{y}{x}}} + \frac{1}{1 - ...

式の簡略化分数式代数計算
2025/6/5

3次方程式 $x^3 - 5x^2 + ax + b = 0$ が $3+2i$ を解に持つとき、実数の定数 $a, b$ の値と他の解を求めよ。

三次方程式複素数解解の公式係数の比較
2025/6/5

第3項が6、第7項が22である等差数列$\{a_n\}$について、以下の問いに答える。 (1) 初項と公差を求めよ。 (2) 一般項を求めよ。 (3) 第50項を求めよ。 (4) 50 は第何項か。

数列等差数列一般項初項公差
2025/6/5

与えられた18個の数式を計算し、結果を求める問題です。

展開平方根式の計算有理化
2025/6/5

与えられた数学の問題集から、指定された問題を解きます。具体的には、以下の問題を解きます。 (15) $(\sqrt{3}+2)^2 - \sqrt{48}$ (16) $(\sqrt{5}+3)(\s...

根号式の展開計算
2025/6/5