質量30kg、長さ4mの一様な棒が、なめらかな壁とあらい床に立てかけられている。壁からの垂直抗力をR[N]、床からの垂直抗力をN[N]、床からの静止摩擦力をf[N]、重力加速度を9.8m/s^2とする。 (1a) 棒が受ける力をすべて図示する。 (1b) 水平方向の力のつりあいの式を立てる。 (1c) 鉛直方向の力のつりあいの式を立てる。 (1d) B点を軸とした力のモーメントのつりあいの式を立てる。 (1e) R, N, f を数値で表す。 (1f) 棒がすべらないための静止摩擦係数の範囲を答える。

応用数学力学モーメント静止摩擦力のつりあい
2025/6/3

1. 問題の内容

質量30kg、長さ4mの一様な棒が、なめらかな壁とあらい床に立てかけられている。壁からの垂直抗力をR[N]、床からの垂直抗力をN[N]、床からの静止摩擦力をf[N]、重力加速度を9.8m/s^2とする。
(1a) 棒が受ける力をすべて図示する。
(1b) 水平方向の力のつりあいの式を立てる。
(1c) 鉛直方向の力のつりあいの式を立てる。
(1d) B点を軸とした力のモーメントのつりあいの式を立てる。
(1e) R, N, f を数値で表す。
(1f) 棒がすべらないための静止摩擦係数の範囲を答える。

2. 解き方の手順

(1a) 棒が受ける力:
- 重力:棒の中心(長さの中点)に下向きに働く(mgmg)。
- 壁からの垂直抗力:点Aに右向きに働く(RR)。
- 床からの垂直抗力:点Bに上向きに働く(NN)。
- 床からの静止摩擦力:点Bに左向きに働く(ff)。
(1b) 水平方向の力のつりあい:
右向きの力 = 左向きの力
R=fR = f
(1c) 鉛直方向の力のつりあい:
上向きの力 = 下向きの力
N=mgN = mg
(1d) B点を軸とした力のモーメントのつりあい:
反時計回りのモーメント = 時計回りのモーメント
R4sin(60)=mg2cos(60)R \cdot 4\sin(60^\circ) = mg \cdot 2\cos(60^\circ)
4Rsin(60)=2mgcos(60)4R\sin(60^\circ) = 2mg\cos(60^\circ)
(1e) R, N, f を数値で表す:
N=mg=30×9.8=294NN = mg = 30 \times 9.8 = 294 \, \text{N}
モーメントの式から RR を求める。
4Rsin(60)=2mgcos(60)4R\sin(60^\circ) = 2mg\cos(60^\circ)
4R32=2309.8124R \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = 2 \cdot 30 \cdot 9.8 \cdot \frac{1}{2}
23R=2942\sqrt{3}R = 294
R=29423=1473=14733=49384.87NR = \frac{294}{2\sqrt{3}} = \frac{147}{\sqrt{3}} = \frac{147\sqrt{3}}{3} = 49\sqrt{3} \approx 84.87 \, \text{N}
水平方向の力のつりあいより f=Rf = R
f=49384.87Nf = 49\sqrt{3} \approx 84.87 \, \text{N}
(1f) 棒がすべらないための静止摩擦係数の範囲:
静止摩擦力 ff は最大静止摩擦力以下である必要がある。
fμNf \le \mu N
μfN\mu \ge \frac{f}{N}
μ493294=360.289\mu \ge \frac{49\sqrt{3}}{294} = \frac{\sqrt{3}}{6} \approx 0.289

3. 最終的な答え

(1a) 力の図は上記参照。
(1b) R=fR = f
(1c) N=mgN = mg
(1d) 4Rsin(60)=2mgcos(60)4R\sin(60^\circ) = 2mg\cos(60^\circ)
(1e) N=294NN = 294 \, \text{N}, R=49384.87NR = 49\sqrt{3} \approx 84.87 \, \text{N}, f=49384.87Nf = 49\sqrt{3} \approx 84.87 \, \text{N}
(1f) μ360.289\mu \ge \frac{\sqrt{3}}{6} \approx 0.289

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