ベクトル場 $\vec{A} = (y+z, -x-z, z)$ が与えられています。 (1) 平面 $z=0$ 上におけるベクトル場 $\vec{A}$ の様子を図示します。 (2) ベクトル場 $\vec{A}$ に対して、原点を中心とする半径 $a$ の円周 $C$ (xy平面上、時計回り)に沿った線積分 $\int_C \vec{A} \cdot d\vec{s}$ を計算します。

応用数学ベクトル解析線積分ベクトル場
2025/6/6

1. 問題の内容

ベクトル場 A=(y+z,xz,z)\vec{A} = (y+z, -x-z, z) が与えられています。
(1) 平面 z=0z=0 上におけるベクトル場 A\vec{A} の様子を図示します。
(2) ベクトル場 A\vec{A} に対して、原点を中心とする半径 aa の円周 CC (xy平面上、時計回り)に沿った線積分 CAds\int_C \vec{A} \cdot d\vec{s} を計算します。

2. 解き方の手順

(1) 平面 z=0z=0 上では、ベクトル場 A\vec{A}A=(y,x,0)\vec{A} = (y, -x, 0) となります。このベクトル場を図示するには、いくつかの点におけるベクトルを計算し、それらを矢印で表現します。例えば、(1,0)(1,0) では A=(0,1,0)\vec{A} = (0, -1, 0)(0,1)(0,1) では A=(1,0,0)\vec{A} = (1, 0, 0)(1,0)(-1,0) では A=(0,1,0)\vec{A} = (0, 1, 0)(0,1)(0,-1) では A=(1,0,0)\vec{A} = (-1, 0, 0) となります。これらのベクトルを図示すると、原点を中心とした回転のようなベクトル場であることがわかります。
(2) 積分 CAds\int_C \vec{A} \cdot d\vec{s} を計算するために、まず曲線 CC をパラメータ表示します。CC は xy平面上の原点中心、半径 aa の円周で、時計回りなので、
x=acostx = a\cos t
y=asinty = -a\sin t
z=0z = 0
と表せます。ここで、tt00 から 2π2\pi まで変化します。
このとき、ds=(dx,dy,dz)=(asintdt,acostdt,0)d\vec{s} = (dx, dy, dz) = (-a\sin t dt, -a\cos t dt, 0) となります。
次に、ベクトル場 A\vec{A} をパラメータ tt で表します。
A=(y+z,xz,z)=(asint+0,acost0,0)=(asint,acost,0)\vec{A} = (y+z, -x-z, z) = (-a\sin t + 0, -a\cos t - 0, 0) = (-a\sin t, -a\cos t, 0)
したがって、
Ads=(asint)(asintdt)+(acost)(acostdt)+(0)(0)=a2(sin2t+cos2t)dt=a2dt\vec{A} \cdot d\vec{s} = (-a\sin t)(-a\sin t dt) + (-a\cos t)(-a\cos t dt) + (0)(0) = a^2(\sin^2 t + \cos^2 t) dt = a^2 dt
積分を計算すると、
CAds=02πa2dt=a202πdt=a2[t]02π=a2(2π0)=2πa2\int_C \vec{A} \cdot d\vec{s} = \int_0^{2\pi} a^2 dt = a^2 \int_0^{2\pi} dt = a^2 [t]_0^{2\pi} = a^2 (2\pi - 0) = 2\pi a^2

3. 最終的な答え

(1) 平面 z=0z=0 上におけるベクトル場 A\vec{A} の図示は省略します (説明文を参照)。
(2) CAds=2πa2\int_C \vec{A} \cdot d\vec{s} = 2\pi a^2

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