直径 $d = 30 \text{ mm}$、長さ $l = 500 \text{ mm}$ の円形断面軸の一端が固定されており、軸の中央から先端にかけて単位長さあたり $\tau = 300 \text{ Nm/m}$ のトルクが作用しています。軸端のねじれ角 $\phi$ を $1^\circ$ から $2^\circ$ の範囲に抑えるための適切な材料を、与えられた表から選択する問題です。

応用数学材料力学ねじり積分断面二次極モーメント横弾性係数
2025/6/6

1. 問題の内容

直径 d=30 mmd = 30 \text{ mm}、長さ l=500 mml = 500 \text{ mm} の円形断面軸の一端が固定されており、軸の中央から先端にかけて単位長さあたり τ=300 Nm/m\tau = 300 \text{ Nm/m} のトルクが作用しています。軸端のねじれ角 ϕ\phi11^\circ から 22^\circ の範囲に抑えるための適切な材料を、与えられた表から選択する問題です。

2. 解き方の手順

ねじれ角 ϕ\phi は以下のように計算されます。
ϕ=0lT(x)GIpdx\phi = \int_0^l \frac{T(x)}{GI_p} dx
ここで、T(x)T(x) は位置 xx におけるトルク、GG は横弾性係数、IpI_p は断面二次極モーメントです。
問題文より、ねじれ角 ϕ\phi11^\circ から 22^\circ の範囲に収まる条件は、
π1800lT(x)GIpdxπ90\frac{\pi}{180} \le \int_0^l \frac{T(x)}{GI_p} dx \le \frac{\pi}{90} …(1)
断面二次極モーメント IpI_p は、
Ip=π32d4=π32(0.03)4 m4I_p = \frac{\pi}{32} d^4 = \frac{\pi}{32} (0.03)^4 \text{ m}^4
トルク T(x)T(x) は、位置 xx でのトルクの総和なので、
T(x)=xlτdx=τ(lx)T(x) = \int_x^l \tau dx = \tau (l - x)
したがって、
0lT(x)GIpdx=0lτ(lx)GIpdx=τGIp0l(lx)dx=τGIp[lx12x2]0l=τGIp(l212l2)=τl22GIp\int_0^l \frac{T(x)}{GI_p} dx = \int_0^l \frac{\tau (l - x)}{GI_p} dx = \frac{\tau}{GI_p} \int_0^l (l - x) dx = \frac{\tau}{GI_p} [lx - \frac{1}{2}x^2]_0^l = \frac{\tau}{GI_p} (l^2 - \frac{1}{2}l^2) = \frac{\tau l^2}{2GI_p}
上記の式を(1)に代入すると、
π180τl22GIpπ90\frac{\pi}{180} \le \frac{\tau l^2}{2GI_p} \le \frac{\pi}{90}
π180300×(0.5)22G(π/32)(0.03)4π90\frac{\pi}{180} \le \frac{300 \times (0.5)^2}{2 G (\pi/32) (0.03)^4} \le \frac{\pi}{90}
π180300×0.25×322Gπ(0.03)4π90\frac{\pi}{180} \le \frac{300 \times 0.25 \times 32}{2 G \pi (0.03)^4} \le \frac{\pi}{90}
π18012002Gπ(0.03)4π90\frac{\pi}{180} \le \frac{1200}{2 G \pi (0.03)^4} \le \frac{\pi}{90}
π180600Gπ(0.03)4π90\frac{\pi}{180} \le \frac{600}{G \pi (0.03)^4} \le \frac{\pi}{90}
600π290G(0.03)4600π2180\frac{600}{\frac{\pi^2}{90}} \ge G (0.03)^4 \ge \frac{600}{\frac{\pi^2}{180}}
600×90π2G(0.03)4600×180π2\frac{600 \times 90}{\pi^2} \ge G (0.03)^4 \ge \frac{600 \times 180}{\pi^2}
54000π2G(0.03)4108000π2\frac{54000}{\pi^2} \ge G (0.03)^4 \ge \frac{108000}{\pi^2}
5466.2G(0.03)410932.45466.2 \ge G (0.03)^4 \ge 10932.4
5466.2×108G10932.4×1085466.2 \times 10^{-8} \ge G \ge 10932.4 \times 10^{-8}
0.000054662G0.0001093240.000054662 \ge G \ge 0.000109324
54.662×106 GPa G109.324×106 GPa 54.662 \times 10^{-6} \text{ GPa } \ge G \ge 109.324 \times 10^{-6} \text{ GPa }
54.662 MPa G109.324 MPa 54.662 \text{ MPa } \ge G \ge 109.324 \text{ MPa }
54.662 GPa ×103G109.324 GPa ×10354.662 \text{ GPa } \times 10^{-3} \ge G \ge 109.324 \text{ GPa } \times 10^{-3}
0.0547 GPa G0.1093 GPa 0.0547 \text{ GPa } \ge G \ge 0.1093 \text{ GPa }
したがって、以下の材料が適しています。
* アルミニウム合金: G=30 GPaG = 30 \text{ GPa} (不適)
* 黄銅: G=40 GPaG = 40 \text{ GPa} (不適)
* 低炭素鋼: G=80 GPaG = 80 \text{ GPa} (不適)

3. 最終的な答え

なし

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