質量 $m$ の物体が水平面上を $x$ の正方向に運動している。この物体は、速度 $v$ に比例し、運動方向と逆向きの力 $-\eta v$ ($\eta > 0$) を受ける。初期条件として、$t = 0$ における物体の位置は $x = 0$、速度は $v = v_0$ とする。この物体の運動方程式を立て、それを解いて、物体の速度 $v$ と位置 $x$ を時間の関数として求めよ。

1. 問題の内容

質量 $m$ の物体が水平面上を $x$ の正方向に運動している。この物体は、速度 $v$ に比例し、運動方向と逆向きの力 $-\eta v$ ($\eta > 0$) を受ける。初期条件として、$t = 0$ における物体の位置は $x = 0$、速度は $v = v_0$ とする。この物体の運動方程式を立て、それを解いて、物体の速度 $v$ と位置 $x$ を時間の関数として求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 運動方程式を立てる

運動方程式は、ニュートンの運動の第二法則 $F = ma$ から、$ma = -\eta v$ となる。ここで、$a = \frac{dv}{dt}$ であるから、運動方程式は以下のように書ける。

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m \frac{dv}{dt} = -\eta v

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(2) 速度 $v(t)$ を求める

上記の微分方程式を解く。変数分離を行うと、

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\frac{dv}{v} = -\frac{\eta}{m} dt

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両辺を積分すると、

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\int \frac{dv}{v} = \int -\frac{\eta}{m} dt

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\ln|v| = -\frac{\eta}{m} t + C

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ここで、$C$ は積分定数である。指数関数を取ると、

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v(t) = e^{-\frac{\eta}{m} t + C} = e^C e^{-\frac{\eta}{m} t} = A e^{-\frac{\eta}{m} t}

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ここで、$A = e^C$ は定数である。初期条件 $t = 0$ で $v = v_0$ を代入すると、$v_0 = A e^0 = A$ となるので、$A = v_0$ である。したがって、速度 $v(t)$ は、

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v(t) = v_0 e^{-\frac{\eta}{m} t}

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(3) 位置 $x(t)$ を求める

速度 $v(t) = \frac{dx}{dt}$ であるから、位置 $x(t)$ は速度を積分することで求められる。

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x(t) = \int v(t) dt = \int v_0 e^{-\frac{\eta}{m} t} dt = v_0 \int e^{-\frac{\eta}{m} t} dt

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x(t) = v_0 \left(-\frac{m}{\eta}\right) e^{-\frac{\eta}{m} t} + D = -\frac{m v_0}{\eta} e^{-\frac{\eta}{m} t} + D

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ここで、$D$ は積分定数である。初期条件 $t = 0$ で $x = 0$ を代入すると、

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0 = -\frac{m v_0}{\eta} e^0 + D = -\frac{m v_0}{\eta} + D

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したがって、$D = \frac{m v_0}{\eta}$ である。よって、位置 $x(t)$ は、

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x(t) = -\frac{m v_0}{\eta} e^{-\frac{\eta}{m} t} + \frac{m v_0}{\eta} = \frac{m v_0}{\eta} (1 - e^{-\frac{\eta}{m} t})

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3. 最終的な答え

運動方程式：

$m \frac{dv}{dt} = -\eta v$

速度：

$v(t) = v_0 e^{-\frac{\eta}{m} t}$

位置：

$x(t) = \frac{m v_0}{\eta} \left(1 - e^{-\frac{\eta}{m} t}\right)$