一辺の長さが $a$ の正三角形 $D_0$ から出発して、多角形 $D_1, D_2, \dots, D_n, \dots$ を以下の規則で定める。 (i) $AB$ を $D_{n-1}$ の1辺とする。辺 $AB$ を3等分し、その分点を $A$ に近い方から $P, Q$ とする。 (ii) $PQ$ を1辺とする正三角形 $PQR$ を $D_{n-1}$ の外側に作る。 (iii) 辺 $AB$ を折れ線 $APRQB$ で置き換える。 $D_{n-1}$ の全ての辺に対して (i)~(iii) の操作を行って得られる多角形を $D_n$ とする。 (1) $D_n$ の周の長さ $L_n$ を $a$ と $n$ で表せ。 (2) $D_n$ の面積 $S_n$ を $a$ と $n$ で表せ。 (3) $\lim_{n \to \infty} S_n$ を求めよ。
2025/6/3
1. 問題の内容
一辺の長さが の正三角形 から出発して、多角形 を以下の規則で定める。
(i) を の1辺とする。辺 を3等分し、その分点を に近い方から とする。
(ii) を1辺とする正三角形 を の外側に作る。
(iii) 辺 を折れ線 で置き換える。
の全ての辺に対して (i)~(iii) の操作を行って得られる多角形を とする。
(1) の周の長さ を と で表せ。
(2) の面積 を と で表せ。
(3) を求めよ。
2. 解き方の手順
(1) 周の長さ について考える。
の各辺を3等分し、その中央の区間に正三角形を加える操作を行う。
この操作により、各辺の長さは の長さの辺2つに置き換わる。
したがって、1辺あたり の辺が2つ増えるので、周の長さは 倍になる。
であり、 なので、 は初項 、公比 の等比数列である。
したがって、
(2) 面積 について考える。
の面積は である。
の各辺に、一辺が の正三角形を付け加える。
は 個の辺を持つので、付け加える正三角形の個数は 個である。
一辺が の正三角形の面積は である。
したがって、 となる。
(3) を求める。
なので、
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3)