単純支持はりの最大曲げモーメントを求め、断面が幅30mmの長方形のときの高さを求めます。ただし、許容曲げ応力は60MPaとします。

1. 問題の内容

単純支持はりの最大曲げモーメントを求め、断面が幅30mmの長方形のときの高さを求めます。ただし、許容曲げ応力は60MPaとします。

2. 解き方の手順

ステップ1：反力 $R_A$ と $R_B$ を計算する

力の釣り合いの式を立てます。

$R_A + R_B = 3kN + 1.5kN = 4.5kN$

点Aまわりのモーメントの釣り合いを考えます。

$R_B * (400 + 800 + 800) = 3 * 400 + 1.5 * (400 + 800)$

$R_B * 2000 = 1200 + 1800 = 3000$

$R_B = 3000/2000 = 1.5kN$

したがって、$R_A = 4.5 - R_B = 4.5 - 1.5 = 3kN$

ステップ2：最大曲げモーメントを計算する

最大曲げモーメントは、通常、せん断力が0になる点で発生します。

A点からxの位置のせん断力を$V(x)$とすると、

$0 <= x <= 400$のとき、$V(x) = R_A = 3kN$

$400 < x <= 1200$のとき、$V(x) = R_A - 3kN = 3 - 3 = 0 kN$

したがって、C点の位置$(x=400mm)$でせん断力が0になります。

C点の位置における曲げモーメント$M_C$は

$M_C = R_A * 400 = 3 * 400 = 1200 kNm$

$1200 < x <= 2000$のとき、$V(x) = R_A - 3 - 1.5 = -1.5 kN$

また、D点の位置$(x=1200mm)$における曲げモーメント$M_D$は

$M_D = R_A * (400 + 800) - 3 * 800 = 3 * 1200 - 3 * 800 = 3600 - 2400 = 1200 kNm$

最大曲げモーメント $M_{max} = 1200 kNm = 1.2 * 10^6 Nm$

ステップ3：断面係数を計算する

断面係数$Z$は以下の式で表されます。

$Z = \frac{bh^2}{6}$

ここで、bは幅、hは高さです。

ステップ4：許容曲げ応力から高さを計算する

曲げ応力 $\sigma$ は以下の式で表されます。

$\sigma = \frac{M}{Z}$

ここで、Mは曲げモーメント、Zは断面係数です。

許容曲げ応力 $\sigma_{allow} = 60MPa = 60 * 10^6 Pa$ ですから、

$\sigma_{allow} = \frac{M_{max}}{Z}$

$60 * 10^6 = \frac{1.2 * 10^6}{bh^2/6} = \frac{1.2 * 10^6}{30 * h^2 / 6 * 10^{-9}}$

$60 * 10^6 = \frac{1.2 * 10^6 * 6}{30 * h^2 * 10^{-9}} = \frac{0.24 * 10^{15}}{h^2}$

$h^2 = \frac{0.24 * 10^{15}}{60 * 10^6} = 0.004 * 10^9 = 4 * 10^6$

$h = \sqrt{4 * 10^6} = 2000 mm$

単位をmmに修正

$b = 30 mm = 0.03 m$

$M_{max} = 1.2 * 10^3 Nm$

$60 * 10^6 = \frac{1.2*10^3}{0.03*h^2/6}$

$60*10^6 *0.03*h^2/6 = 1.2*10^3$

$0.3*10^6*h^2 = 1.2*10^3*6$

$h^2 = \frac{1.2*6}{0.3} = 4*6/0.3=24 m^2$

$h=0.06m = 60mm$

3. 最終的な答え

高さ：60mm