$x, y$ を実数とする。 命題 $p$: $xy$ が無理数である。 命題 $q$: $x, y$ がともに無理数である。 命題 $r$: $x, y$ の少なくとも一方が無理数である。 (1) 選択肢(a)~(f)の中から真の命題をすべて選べ。 (2) $x, y$ が命題 $p \implies q$ の反例であるための必要十分条件を、選択肢(a)~(f)の中からすべて選べ。

代数学命題論理実数無理数有理数反例
2025/6/5

1. 問題の内容

x,yx, y を実数とする。
命題 pp: xyxy が無理数である。
命題 qq: x,yx, y がともに無理数である。
命題 rr: x,yx, y の少なくとも一方が無理数である。
(1) 選択肢(a)~(f)の中から真の命題をすべて選べ。
(2) x,yx, y が命題 p    qp \implies q の反例であるための必要十分条件を、選択肢(a)~(f)の中からすべて選べ。

2. 解き方の手順

(1)
(a) p    qp \implies q: xyxy が無理数ならば、xxyy はともに無理数である。これは偽である。例えば、x=2,y=1x = \sqrt{2}, y = 1 のとき、xy=2xy = \sqrt{2} は無理数だが、y=1y = 1 は有理数である。
(b) p    rp \implies r: xyxy が無理数ならば、xxyy の少なくとも一方が無理数である。これは真である。もし xxyy がともに有理数ならば、xyxy は有理数になるからである。
(c) q    pq \implies p: xxyy がともに無理数ならば、xyxy は無理数である。これは偽である。例えば、x=2,y=2x = \sqrt{2}, y = \sqrt{2} のとき、xxyy はともに無理数だが、xy=2xy = 2 は有理数である。
(d) q    rq \implies r: xxyy がともに無理数ならば、xxyy の少なくとも一方が無理数である。これは真である。
(e) r    pr \implies p: xxyy の少なくとも一方が無理数ならば、xyxy は無理数である。これは偽である。例えば、x=2,y=0x = \sqrt{2}, y = 0 のとき、xx は無理数だが、xy=0xy = 0 は有理数である。
(f) r    qr \implies q: xxyy の少なくとも一方が無理数ならば、xxyy はともに無理数である。これは偽である。例えば、x=2,y=1x = \sqrt{2}, y = 1 のとき、xx は無理数だが、y=1y = 1 は有理数である。
よって、真である命題は (b) と (d) である。
(2)
p    qp \implies q の反例とは、pp が真で qq が偽である場合である。つまり、xyxy が無理数であり、x,yx, y がともに無理数ではない場合である。これは、xyxy が無理数であり、xx または yy が有理数である場合である。したがって、(d) が求める条件である。
言い換えると、xyxy が無理数であり、xx が有理数または yy が有理数である。

3. 最終的な答え

(1) (b), (d)
(2) (d)