直角三角形ABCにおいて、∠A = 90°, AD⊥BC, ∠ACE = ∠ECB, AD = 8, AC = 10とする。 (1) FDの長さを求めよ。 (2) AEの長さを求めよ。 (3) 面積比 △EBC : △AFCを求めよ。

幾何学直角三角形相似三平方の定理角の二等分線面積比
2025/6/8

1. 問題の内容

直角三角形ABCにおいて、∠A = 90°, AD⊥BC, ∠ACE = ∠ECB, AD = 8, AC = 10とする。
(1) FDの長さを求めよ。
(2) AEの長さを求めよ。
(3) 面積比 △EBC : △AFCを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) FDの長さを求める。
まず、CDの長さを求めます。△ADCは直角三角形なので、ピタゴラスの定理より、AD2+CD2=AC2AD^2 + CD^2 = AC^2 です。
82+CD2=1028^2 + CD^2 = 10^2
64+CD2=10064 + CD^2 = 100
CD2=36CD^2 = 36
CD=6CD = 6
次に、△ADCと△FDCについて考えます。∠ACE = ∠ECBなので、∠FCD=∠ECB。また∠ADC=∠FDC=90°。従って、2つの角が等しいので△FDC∽△ABCではないかと考えられます。
ADBCAD \perp BC なので、△ADCは直角三角形。
∠ACE = ∠ECBより、CEは∠ACBの二等分線。角の二等分線の性質より、AC:CD=AE:DEAC:CD = AE:DE
10:6=AE:DE10:6=AE:DE
5:3=AE:DE5:3=AE:DE
AE=53DEAE = \frac{5}{3}DE
△AFDと△ABCが相似であることを利用してFDの長さを求めます。 △ADCにおいて,AC=10,AD=8,CD=6AC=10, AD=8, CD=6
BC=AC2CD=1026=1006=503BC = \frac{AC^2}{CD} = \frac{10^2}{6}=\frac{100}{6}=\frac{50}{3}
BD=BCCD=5036=503183=323BD = BC - CD = \frac{50}{3} - 6 = \frac{50}{3} - \frac{18}{3} = \frac{32}{3}
△ABDにおいて、AB2=BD2+AD2AB^2 = BD^2 + AD^2
AB2=(323)2+82=10249+64=1024+5769=16009AB^2 = (\frac{32}{3})^2 + 8^2 = \frac{1024}{9} + 64 = \frac{1024+576}{9} = \frac{1600}{9}
AB=16009=403AB = \sqrt{\frac{1600}{9}} = \frac{40}{3}
FDAB=CDBC\frac{FD}{AB} = \frac{CD}{BC}となるので
FD=ABCDBC=4036503=4031850=401650=24050=245FD = AB \cdot \frac{CD}{BC} = \frac{40}{3} \cdot \frac{6}{\frac{50}{3}} = \frac{40}{3} \cdot \frac{18}{50} = \frac{40}{1} \cdot \frac{6}{50} = \frac{240}{50} = \frac{24}{5}
(2) AEの長さを求める。
△ABCと△DBAは相似である。
△ABDにおいて、AD=8,BD=323,AB=403AD=8, BD = \frac{32}{3}, AB = \frac{40}{3}
AE=ABBE=403BEAE = AB - BE = \frac{40}{3} - BE
ECは∠ACBの二等分線。
AE:BE=AC:BCAE:BE = AC:BC
AE=ACBCBE=10503BE=3050BE=35BEAE = \frac{AC}{BC} BE = \frac{10}{\frac{50}{3}}BE = \frac{30}{50}BE = \frac{3}{5}BE
AE+BE=ABAE+BE = AB
35BE+BE=AB=403\frac{3}{5}BE+BE=AB = \frac{40}{3}
85BE=403\frac{8}{5}BE=\frac{40}{3}
BE=40358=20024=253BE = \frac{40}{3} \cdot \frac{5}{8} = \frac{200}{24} = \frac{25}{3}
AE=ABBE=403253=153=5AE = AB - BE = \frac{40}{3} - \frac{25}{3} = \frac{15}{3} = 5
(3) 面積比 △EBC : △AFCを求めよ。
EBCABC=BEBA=253403=2540=58\frac{△EBC}{△ABC} = \frac{BE}{BA} = \frac{\frac{25}{3}}{\frac{40}{3}} = \frac{25}{40} = \frac{5}{8}
AFCABC=CFCB=CDFDCD=62456=302456=656=15\frac{△AFC}{△ABC} = \frac{CF}{CB} = \frac{CD-FD}{CD} = \frac{6-\frac{24}{5}}{6} = \frac{\frac{30-24}{5}}{6} = \frac{\frac{6}{5}}{6} = \frac{1}{5}
EBC:AFC=58:15=2540:840=25:8△EBC : △AFC = \frac{5}{8}:\frac{1}{5} = \frac{25}{40}:\frac{8}{40} = 25:8

3. 最終的な答え

(1) FDの長さ: 245\frac{24}{5}
(2) AEの長さ: 55
(3) 面積比 △EBC : △AFC: 25:825:8

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