一辺の長さが6の正四面体OABCにおいて、辺OAを1:2に内分する点をPとする。 (1) $\angle BPC = \theta$ とおく。PB, PCの長さ、および$\cos{\theta}$を求める。さらに、$\triangle PBC$の面積Sを求める。 (2) 頂点Oから底面ABCに下ろした垂線をOGとするとき、OGの長さを求める。正四面体OABCの体積Vを求め、四面体OPBCの体積V'を求める。頂点Oから平面PBCに下ろした垂線をOHとするとき、OHの長さを求める。

幾何学空間図形正四面体余弦定理体積内分点ベクトル
2025/6/9

1. 問題の内容

一辺の長さが6の正四面体OABCにおいて、辺OAを1:2に内分する点をPとする。
(1) BPC=θ\angle BPC = \theta とおく。PB, PCの長さ、およびcosθ\cos{\theta}を求める。さらに、PBC\triangle PBCの面積Sを求める。
(2) 頂点Oから底面ABCに下ろした垂線をOGとするとき、OGの長さを求める。正四面体OABCの体積Vを求め、四面体OPBCの体積V'を求める。頂点Oから平面PBCに下ろした垂線をOHとするとき、OHの長さを求める。

2. 解き方の手順

(1)
PBとPCの長さは等しく、OAB\triangle OABOAC\triangle OACにおいて余弦定理を用いると
PB2=OB2+OP22OBOPcosAOBPB^2 = OB^2 + OP^2 - 2 \cdot OB \cdot OP \cdot \cos{\angle AOB}
OB=6OB = 6, OP=13OA=136=2OP = \frac{1}{3} OA = \frac{1}{3} \cdot 6 = 2, AOB=60\angle AOB = 60^\circ より
PB2=62+22262cos60=36+426212=4012=28PB^2 = 6^2 + 2^2 - 2 \cdot 6 \cdot 2 \cdot \cos{60^\circ} = 36 + 4 - 2 \cdot 6 \cdot 2 \cdot \frac{1}{2} = 40 - 12 = 28
PB=28=27PB = \sqrt{28} = 2\sqrt{7}
同様にPC=27PC = 2\sqrt{7}
PBC\triangle PBCにおいて余弦定理を用いると
BC2=PB2+PC22PBPCcosθBC^2 = PB^2 + PC^2 - 2 \cdot PB \cdot PC \cdot \cos{\theta}
62=(27)2+(27)222727cosθ6^2 = (2\sqrt{7})^2 + (2\sqrt{7})^2 - 2 \cdot 2\sqrt{7} \cdot 2\sqrt{7} \cdot \cos{\theta}
36=28+28228cosθ36 = 28 + 28 - 2 \cdot 28 \cdot \cos{\theta}
36=5656cosθ36 = 56 - 56\cos{\theta}
56cosθ=5636=2056\cos{\theta} = 56 - 36 = 20
cosθ=2056=514\cos{\theta} = \frac{20}{56} = \frac{5}{14}
sin2θ=1cos2θ=1(514)2=125196=19625196=171196\sin^2{\theta} = 1 - \cos^2{\theta} = 1 - \left(\frac{5}{14}\right)^2 = 1 - \frac{25}{196} = \frac{196 - 25}{196} = \frac{171}{196}
sinθ=171196=91914=31914\sin{\theta} = \sqrt{\frac{171}{196}} = \frac{\sqrt{9 \cdot 19}}{14} = \frac{3\sqrt{19}}{14}
PBC\triangle PBCの面積Sは
S=12PBPCsinθ=12272731914=124731914=2731914=319S = \frac{1}{2} \cdot PB \cdot PC \cdot \sin{\theta} = \frac{1}{2} \cdot 2\sqrt{7} \cdot 2\sqrt{7} \cdot \frac{3\sqrt{19}}{14} = \frac{1}{2} \cdot 4 \cdot 7 \cdot \frac{3\sqrt{19}}{14} = 2 \cdot 7 \cdot \frac{3\sqrt{19}}{14} = 3\sqrt{19}
(2)
正四面体OABCの高さOGは、正三角形ABCの中心Gに対してAG=23632=23AG = \frac{2}{3} \cdot 6 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = 2\sqrt{3}
OAG\triangle OAGにおいてOA2=OG2+AG2OA^2 = OG^2 + AG^2より
OG2=OA2AG2=62(23)2=3612=24OG^2 = OA^2 - AG^2 = 6^2 - (2\sqrt{3})^2 = 36 - 12 = 24
OG=24=26OG = \sqrt{24} = 2\sqrt{6}
正四面体OABCの体積Vは
V=13(ABCの面積)OG=13346226=13343626=139326=618=632=182V = \frac{1}{3} \cdot (\triangle ABCの面積) \cdot OG = \frac{1}{3} \cdot \frac{\sqrt{3}}{4} \cdot 6^2 \cdot 2\sqrt{6} = \frac{1}{3} \cdot \frac{\sqrt{3}}{4} \cdot 36 \cdot 2\sqrt{6} = \frac{1}{3} \cdot 9\sqrt{3} \cdot 2\sqrt{6} = 6\sqrt{18} = 6 \cdot 3\sqrt{2} = 18\sqrt{2}
四面体OPBCの体積V'は、四面体OABCの体積の 13\frac{1}{3} であるから
V=13V=13182=62V' = \frac{1}{3} V = \frac{1}{3} \cdot 18\sqrt{2} = 6\sqrt{2}
四面体OPBCの体積は V=13(PBCの面積)OHV' = \frac{1}{3} \cdot (\triangle PBCの面積) \cdot OH であるから
62=13319OH6\sqrt{2} = \frac{1}{3} \cdot 3\sqrt{19} \cdot OH
62=19OH6\sqrt{2} = \sqrt{19} \cdot OH
OH=6219=63819OH = \frac{6\sqrt{2}}{\sqrt{19}} = \frac{6\sqrt{38}}{19}

3. 最終的な答え

(1)
PB = PC = 272\sqrt{7}
cosθ=514\cos{\theta} = \frac{5}{14}
S = 3193\sqrt{19}
(2)
OG = 262\sqrt{6}
V = 18218\sqrt{2}
V' = 626\sqrt{2}
OH = 63819\frac{6\sqrt{38}}{19}

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