不等式 $\cos 2\theta \ge 4\theta$ を $0 \le \theta \le 2\pi$ の範囲で解く問題です。

解析学三角関数不等式微分単調性中間値の定理近似
2025/6/9

1. 問題の内容

不等式 cos2θ4θ\cos 2\theta \ge 4\theta0θ2π0 \le \theta \le 2\pi の範囲で解く問題です。

2. 解き方の手順

cos2θ\cos 2\theta1cos2θ1-1 \le \cos 2\theta \le 1 の範囲の値を取ります。
一方、4θ4\thetaθ\theta0θ2π0 \le \theta \le 2\pi の範囲にあるとき、04θ8π0 \le 4\theta \le 8\pi の範囲の値を取ります。
不等式 cos2θ4θ\cos 2\theta \ge 4\theta が成立するためには、4θ4\theta が最大でも 11 を超えてはなりません。
つまり、4θ14\theta \le 1 である必要があります。
したがって、θ14\theta \le \frac{1}{4} となります。
θ\theta0θ140 \le \theta \le \frac{1}{4} の範囲にあるとき、cos2θ\cos 2\theta11 から徐々に小さくなる関数であり、4θ4\theta00 から徐々に大きくなる関数です。
θ=0\theta = 0 のとき、cos2θ=cos0=1\cos 2\theta = \cos 0 = 1 であり、4θ=40=04\theta = 4 \cdot 0 = 0 です。
したがって、cos2θ4θ\cos 2\theta \ge 4\thetaθ=0\theta = 0 で成立します。
θ=14\theta = \frac{1}{4} のとき、cos2θ=cos120.877\cos 2\theta = \cos \frac{1}{2} \approx 0.877 であり、4θ=414=14\theta = 4 \cdot \frac{1}{4} = 1 です。
したがって、cos2θ4θ\cos 2\theta \ge 4\thetaθ=14\theta = \frac{1}{4} では成立しません。
f(θ)=cos2θ4θf(\theta) = \cos 2\theta - 4\theta とおくと、f(θ)=2sin2θ4f'(\theta) = -2\sin 2\theta - 4 です。
0θ140 \le \theta \le \frac{1}{4} の範囲で、f(θ)<0f'(\theta) < 0 であるため、f(θ)f(\theta) は単調減少です。
f(0)=cos00=1>0f(0) = \cos 0 - 0 = 1 > 0 であり、f(14)=cos121<0f(\frac{1}{4}) = \cos \frac{1}{2} - 1 < 0 であるため、中間値の定理より、f(θ)=0f(\theta) = 0 となる θ\theta0<θ<140 < \theta < \frac{1}{4} の範囲に存在します。
しかし、ここでは不等式を解く必要があるので、f(θ)0f(\theta) \ge 0 となる θ\theta の範囲を求めます。
4θ>14\theta > 1 となる場合、つまり θ>14\theta > \frac{1}{4} の場合、cos2θ4θ\cos 2\theta \ge 4\theta が成立することはありません。
したがって、cos2θ4θ\cos 2\theta \ge 4\theta が成立する範囲は 0θ140 \le \theta \le \frac{1}{4} の一部です。
しかし、4θ4\theta が負になることはないため、cos2θ\cos 2\theta が負になる範囲を考える必要はありません。cos2θ\cos 2\theta2θ=π22\theta = \frac{\pi}{2}00 になります。
したがって、θπ40.785\theta \le \frac{\pi}{4} \approx 0.785 である必要があります。
この条件は θ14\theta \le \frac{1}{4} を満たしています。
θ=0\theta = 0 の近傍では cos2θ12θ2\cos 2\theta \approx 1 - 2\theta^2 と近似できるため、12θ24θ1 - 2\theta^2 \ge 4\theta となります。
2θ2+4θ102\theta^2 + 4\theta - 1 \le 0 を解くと、θ=4±16+84=4±244=1±62\theta = \frac{-4 \pm \sqrt{16 + 8}}{4} = \frac{-4 \pm \sqrt{24}}{4} = -1 \pm \frac{\sqrt{6}}{2} となります。
したがって、162θ1+62-1 - \frac{\sqrt{6}}{2} \le \theta \le -1 + \frac{\sqrt{6}}{2} となります。
θ0\theta \ge 0 である必要があるため、0θ1+620.22470 \le \theta \le -1 + \frac{\sqrt{6}}{2} \approx 0.2247 となります。

3. 最終的な答え

0θ00 \le \theta \le 0
またはθ=0\theta = 0

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