直線 $l: x - 2y + 1 = 0$ と点 $P(2, -1)$ が与えられている。 (1) 直線 $l$ の法線ベクトルを1つ求める。 (2) 点 $P$ を通り $l$ に直交する直線を $l_1$ とするとき、$l_1$ の媒介変数表示による方程式を求める。 (3) $l$ と $l_1$ の交点の座標を求める。

幾何学ベクトル直線法線ベクトル媒介変数表示交点
2025/6/10

1. 問題の内容

直線 l:x2y+1=0l: x - 2y + 1 = 0 と点 P(2,1)P(2, -1) が与えられている。
(1) 直線 ll の法線ベクトルを1つ求める。
(2) 点 PP を通り ll に直交する直線を l1l_1 とするとき、l1l_1 の媒介変数表示による方程式を求める。
(3) lll1l_1 の交点の座標を求める。

2. 解き方の手順

(1) 直線 l:x2y+1=0l: x - 2y + 1 = 0 の法線ベクトルは、直線の係数から直接求めることができる。一般に、直線 ax+by+c=0ax + by + c = 0 の法線ベクトルは (ab)\begin{pmatrix} a \\ b \end{pmatrix} である。
(2) 点 P(2,1)P(2, -1) を通り、直線 ll に直交する直線 l1l_1 を考える。直線 ll の方向ベクトルは (21)\begin{pmatrix} 2 \\ 1 \end{pmatrix}である。
したがって、l1l_1 の媒介変数表示は、パラメータ tt を用いて次のように表される。
(xy)=(21)+t(21)\begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 \\ -1 \end{pmatrix} + t \begin{pmatrix} 2 \\ 1 \end{pmatrix}
つまり、x=2+2tx = 2 + 2t, y=1+ty = -1 + t
(3) lll1l_1 の交点の座標を求める。
l:x2y+1=0l: x - 2y + 1 = 0l1:x=2+2t,y=1+tl_1: x = 2 + 2t, y = -1 + t を連立させる。
x2y+1=(2+2t)2(1+t)+1=2+2t+22t+1=5=0x - 2y + 1 = (2 + 2t) - 2(-1 + t) + 1 = 2 + 2t + 2 - 2t + 1 = 5 = 0。この連立方程式には解が存在しない。
しかし、lの方向ベクトルは(2,1)なので、点Pを通りlに直交する直線は、lの法線ベクトル(1,-2)を方向ベクトルとして持つ。
したがって、l1l_1 の媒介変数表示は、パラメータ tt を用いて次のように表される。
(xy)=(21)+t(12)\begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 \\ -1 \end{pmatrix} + t \begin{pmatrix} 1 \\ -2 \end{pmatrix}
つまり、x=2+tx = 2 + t, y=12ty = -1 - 2t
l:x2y+1=0l: x - 2y + 1 = 0l1:x=2+t,y=12tl_1: x = 2 + t, y = -1 - 2t を連立させる。
(2+t)2(12t)+1=0(2+t) - 2(-1-2t) + 1 = 0
2+t+2+4t+1=02 + t + 2 + 4t + 1 = 0
5t+5=05t + 5 = 0
t=1t = -1
x=2+(1)=1x = 2 + (-1) = 1
y=12(1)=1+2=1y = -1 - 2(-1) = -1 + 2 = 1

3. 最終的な答え

(1) (12)\begin{pmatrix} 1 \\ -2 \end{pmatrix}
(2) x=2+t,y=12tx = 2 + t, y = -1 - 2t
(3) (1,1)(1, 1)

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