この問題は、斜方投射と水平投射に関する物理の問題です。 (1)では、物体Aを斜方投射した際の最高点に達するまでの時間、最高点の座標、地上に落ちるまでの時間、最大の水平到達距離を求める問題です。 (2)では、物体Aを斜方投射すると同時に、物体Bを水平投射し、物体Aと物体Bを衝突させるための条件を求める問題です。

応用数学斜方投射水平投射物理力学運動
2025/6/10

1. 問題の内容

この問題は、斜方投射と水平投射に関する物理の問題です。
(1)では、物体Aを斜方投射した際の最高点に達するまでの時間、最高点の座標、地上に落ちるまでの時間、最大の水平到達距離を求める問題です。
(2)では、物体Aを斜方投射すると同時に、物体Bを水平投射し、物体Aと物体Bを衝突させるための条件を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1)
ア:最高点に達するまでの時間
初速度の鉛直成分は v1sinθv_1 \sin\theta なので、鉛直方向の速度が0になるまでの時間 tt は、
0=v1sinθgt0 = v_1 \sin\theta - gt
t=v1sinθgt = \frac{v_1 \sin\theta}{g}
イ:最高点のx座標
水平方向の速度は v1cosθv_1 \cos\theta で一定なので、最高点までの水平方向の移動距離 xx は、
x=v1cosθv1sinθg=v12sinθcosθg=v12sin2θ2gx = v_1 \cos\theta \cdot \frac{v_1 \sin\theta}{g} = \frac{v_1^2 \sin\theta \cos\theta}{g} = \frac{v_1^2 \sin 2\theta}{2g}
ウ:最高点のy座標
等加速度運動の公式より、
y=v1sinθt12gt2=v1sinθv1sinθg12g(v1sinθg)2=v12sin2θgv12sin2θ2g=v12sin2θ2gy = v_1 \sin\theta \cdot t - \frac{1}{2} g t^2 = v_1 \sin\theta \cdot \frac{v_1 \sin\theta}{g} - \frac{1}{2} g (\frac{v_1 \sin\theta}{g})^2 = \frac{v_1^2 \sin^2\theta}{g} - \frac{v_1^2 \sin^2\theta}{2g} = \frac{v_1^2 \sin^2\theta}{2g}
エ:地上に落ちるまでの時間
最高点に達するまでの時間の2倍なので、
T=2t=2v1sinθgT = 2t = \frac{2v_1 \sin\theta}{g}
オ:最大の水平到達距離
水平到達距離は、
R=v1cosθ2v1sinθg=2v12sinθcosθg=v12sin2θgR = v_1 \cos\theta \cdot \frac{2v_1 \sin\theta}{g} = \frac{2v_1^2 \sin\theta \cos\theta}{g} = \frac{v_1^2 \sin 2\theta}{g}
θ=45\theta = 45^\circのとき、sin2θ=sin90=1\sin 2\theta = \sin 90^\circ = 1となり、水平到達距離が最大となる。
よって、最大の水平到達距離は、
Rmax=v12gR_{max} = \frac{v_1^2}{g}
(2)
カ:物体Aと物体Bのx座標が等しくなる時間
物体Aのx座標は、xA=v1cosθtx_A = v_1 \cos\theta \cdot t
物体Bのx座標は、xB=sv2tx_B = s - v_2 t
xA=xBx_A = x_Bより、
v1cosθt=sv2tv_1 \cos\theta \cdot t = s - v_2 t
t=sv1cosθ+v2t = \frac{s}{v_1 \cos\theta + v_2}
キ:物体Aと物体Bのy座標が等しくなる時間
物体Aのy座標は、yA=v1sinθt12gt2y_A = v_1 \sin\theta \cdot t - \frac{1}{2} g t^2
物体Bのy座標は、yB=h12gt2y_B = h - \frac{1}{2} g t^2
yA=yBy_A = y_Bより、
v1sinθt12gt2=h12gt2v_1 \sin\theta \cdot t - \frac{1}{2} g t^2 = h - \frac{1}{2} g t^2
v1sinθt=hv_1 \sin\theta \cdot t = h
t=hv1sinθt = \frac{h}{v_1 \sin\theta}
ク:衝突するための条件
物体Aと物体Bが衝突するには、x座標が等しくなる時間とy座標が等しくなる時間が一致する必要がある。
sv1cosθ+v2=hv1sinθ\frac{s}{v_1 \cos\theta + v_2} = \frac{h}{v_1 \sin\theta}
sv1sinθ=h(v1cosθ+v2)s v_1 \sin\theta = h (v_1 \cos\theta + v_2)
hs=v1sinθv1cosθ+v2\frac{h}{s} = \frac{v_1 \sin\theta}{v_1 \cos\theta + v_2}

3. 最終的な答え

(1)
ア:v1sinθg\frac{v_1 \sin\theta}{g}
イ:v12sin2θ2g\frac{v_1^2 \sin 2\theta}{2g}
ウ:v12sin2θ2g\frac{v_1^2 \sin^2\theta}{2g}
エ:2v1sinθg\frac{2v_1 \sin\theta}{g}
オ:v12g\frac{v_1^2}{g}
(2)
カ:sv1cosθ+v2\frac{s}{v_1 \cos\theta + v_2}
キ:hv1sinθ\frac{h}{v_1 \sin\theta}
ク:v1sinθv1cosθ+v2\frac{v_1 \sin\theta}{v_1 \cos\theta + v_2}

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