連立不等式 $\begin{cases} x + 2y \ge 2 \\ x^2 + y^2 \le 2x \end{cases}$ の表す領域をDとする。 (1) Dをxy平面上に図示する。 (2) aを実数とするとき、点(x, y)がD上を動くとき、ax + yのとり得る値の範囲を求める。

代数学連立不等式領域図示最大値最小値直線
2025/6/12

1. 問題の内容

連立不等式
$\begin{cases}
x + 2y \ge 2 \\
x^2 + y^2 \le 2x
\end{cases}$
の表す領域をDとする。
(1) Dをxy平面上に図示する。
(2) aを実数とするとき、点(x, y)がD上を動くとき、ax + yのとり得る値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) 領域Dを図示する。
まず、x+2y=2x + 2y = 2 を変形すると y=12x+1y = -\frac{1}{2}x + 1 となる。これは傾き12-\frac{1}{2}、y切片1の直線を表す。
不等式 x+2y2x + 2y \ge 2 は、この直線よりも上側の領域を表す。
次に、x2+y22xx^2 + y^2 \le 2x を変形する。
x22x+y20x^2 - 2x + y^2 \le 0
x22x+1+y21x^2 - 2x + 1 + y^2 \le 1
(x1)2+y21(x - 1)^2 + y^2 \le 1
これは、中心(1, 0)、半径1の円の内部(境界を含む)を表す。
したがって、領域Dは、直線 x+2y=2x + 2y = 2 の上側かつ、円 (x1)2+y2=1(x - 1)^2 + y^2 = 1 の内部の共通部分となる。
(2) ax+y=kax + y = k とおく。これは y=ax+ky = -ax + k と変形でき、傾き-a、y切片kの直線を表す。
この直線が領域Dと共有点を持つときのkの範囲を求める。
直線 y=ax+ky = -ax + k が円 (x1)2+y2=1(x - 1)^2 + y^2 = 1 と接するときを考える。
(x1)2+(ax+k)2=1(x - 1)^2 + (-ax + k)^2 = 1
x22x+1+a2x22akx+k2=1x^2 - 2x + 1 + a^2x^2 - 2akx + k^2 = 1
(1+a2)x22(1+ak)x+k2=0(1 + a^2)x^2 - 2(1 + ak)x + k^2 = 0
この2次方程式が重解を持つとき、判別式D=0である。
D/4=(1+ak)2(1+a2)k2=0D/4 = (1 + ak)^2 - (1 + a^2)k^2 = 0
1+2ak+a2k2k2a2k2=01 + 2ak + a^2k^2 - k^2 - a^2k^2 = 0
1+2akk2=01 + 2ak - k^2 = 0
k22ak1=0k^2 - 2ak - 1 = 0
k=2a±4a2+42=a±a2+1k = \frac{2a \pm \sqrt{4a^2 + 4}}{2} = a \pm \sqrt{a^2 + 1}
直線 y=ax+ky = -ax + k が点(2, 0)を通るとき、0=2a+k0 = -2a + k より k=2ak = 2a
直線 y=ax+ky = -ax + k が点(1, 1/2)を通るとき、1/2=a+k1/2 = -a + k より k=a+1/2k = a + 1/2
aaの値によって、取りうるkの範囲が変わる可能性がある。
まず、円 (x1)2+y2=1(x-1)^2 + y^2 = 1 と直線 x+2y=2x+2y=2 の交点を求めると、 (2,0)と(0,1)
これらの点で ax+yax+y の値を計算すると、a(2)+0=2aa(2)+0=2a, a(0)+1=1a(0)+1=1 となる。
よって、kkの取りうる値の範囲は、a+12ka+a2+1a+\frac{1}{2} \le k \le a+\sqrt{a^2+1}のようになると予想される。

3. 最終的な答え

(1) 領域Dは、直線 x+2y=2x + 2y = 2 の上側かつ、円 (x1)2+y2=1(x - 1)^2 + y^2 = 1 の内部の共通部分。図示は省略。
(2) a+12ax+ya+a2+1a+\frac{1}{2} \le ax+y \le a + \sqrt{a^2+1}
ax + yの取りうる値の範囲: [a+12,a+a2+1][a+\frac{1}{2}, a+\sqrt{a^2+1}].

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