問題は、与えられた関数$f(x)$の第$n$次導関数$f^{(n)}(x)$を求め、さらに$f^{(n)}(0)$を求めるというものです。今回は、$f(x) = \frac{x}{1+x^2}$の場合を扱います。

1. 問題の内容

問題は、与えられた関数$f(x)$の第$n$次導関数$f^{(n)}(x)$を求め、さらに$f^{(n)}(0)$を求めるというものです。今回は、$f(x) = \frac{x}{1+x^2}$の場合を扱います。

2. 解き方の手順

まず、$f(x)$を部分分数分解します。

$f(x) = \frac{x}{1+x^2} = \frac{1}{2} \left( \frac{1}{1-ix} + \frac{1}{1+ix} \right)$

次に、$\frac{1}{1-ix}$ と $\frac{1}{1+ix}$ の第$n$次導関数を求めます。

$\frac{d^n}{dx^n} \frac{1}{1-ix} = \frac{d^n}{dx^n} (1-ix)^{-1} = (-1)(-2) \dots (-1-n+1)(-i)^n (1-ix)^{-1-n} = n! i^n (1-ix)^{-n-1} = \frac{n! i^n}{(1-ix)^{n+1}}$

$\frac{d^n}{dx^n} \frac{1}{1+ix} = \frac{d^n}{dx^n} (1+ix)^{-1} = (-1)(-2) \dots (-1-n+1)(i)^n (1+ix)^{-1-n} = n! (-i)^n (1+ix)^{-n-1} = \frac{n! (-i)^n}{(1+ix)^{n+1}}$

したがって、$f^{(n)}(x)$は次のようになります。

$f^{(n)}(x) = \frac{1}{2} \left( \frac{n! i^n}{(1-ix)^{n+1}} + \frac{n! (-i)^n}{(1+ix)^{n+1}} \right) = \frac{n!}{2} \left( \frac{i^n}{(1-ix)^{n+1}} + \frac{(-i)^n}{(1+ix)^{n+1}} \right)$

次に、$f^{(n)}(0)$を計算します。

$f^{(n)}(0) = \frac{n!}{2} (i^n + (-i)^n)$

$i^n$ は、$n = 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, \dots$ に対して $1, i, -1, -i, 1, i, -1, -i, \dots$ と周期的に変化します。したがって、$(-i)^n$ は、$n = 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, \dots$ に対して $1, -i, -1, i, 1, -i, -1, i, \dots$ と周期的に変化します。

$i^n + (-i)^n$は、$n=0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, \dots$に対して $2, 0, -2, 0, 2, 0, -2, 0, \dots$ と周期的に変化します。

したがって、$n$が奇数のとき、$f^{(n)}(0) = 0$です。

$n$が偶数のとき、$n = 2k$とすると、

$f^{(n)}(0) = f^{(2k)}(0) = \frac{(2k)!}{2} (i^{2k} + (-i)^{2k}) = \frac{(2k)!}{2} ((-1)^k + (-1)^k) = (2k)! (-1)^k = n! (-1)^{n/2}$.

3. 最終的な答え

$f^{(n)}(0) = \begin{cases} 0 & \text{if } n \text{ is odd} \\ n! (-1)^{n/2} & \text{if } n \text{ is even} \end{cases}$