$a < b < c$ のとき、平均値の定理を用いて不等式 $\frac{e^b - e^a}{b - a} < \frac{e^c - e^b}{c - b}$ を示す。

解析学平均値の定理指数関数不等式単調増加
2025/6/16

1. 問題の内容

a<b<ca < b < c のとき、平均値の定理を用いて不等式 ebeaba<ecebcb\frac{e^b - e^a}{b - a} < \frac{e^c - e^b}{c - b} を示す。

2. 解き方の手順

関数 f(x)=exf(x) = e^x を考える。
区間 [a,b][a, b] において平均値の定理を適用すると、
f(b)f(a)ba=ebeaba=f(c1)=ec1\frac{f(b) - f(a)}{b - a} = \frac{e^b - e^a}{b - a} = f'(c_1) = e^{c_1}
を満たす c1c_1a<c1<ba < c_1 < b に存在する。
同様に、区間 [b,c][b, c] において平均値の定理を適用すると、
f(c)f(b)cb=ecebcb=f(c2)=ec2\frac{f(c) - f(b)}{c - b} = \frac{e^c - e^b}{c - b} = f'(c_2) = e^{c_2}
を満たす c2c_2b<c2<cb < c_2 < c に存在する。
問題の不等式は ec1<ec2e^{c_1} < e^{c_2} と同値である。
指数関数 exe^x は単調増加であるから、c1<c2c_1 < c_2 を示せばよい。
a<c1<ba < c_1 < b かつ b<c2<cb < c_2 < c より、c1<b<c2c_1 < b < c_2 である。
したがって、c1<c2c_1 < c_2 が成り立つ。
よって、ec1<ec2e^{c_1} < e^{c_2} が成り立ち、ebeaba<ecebcb\frac{e^b - e^a}{b - a} < \frac{e^c - e^b}{c - b} が示された。

3. 最終的な答え

a<b<ca < b < c のとき、ebeaba<ecebcb\frac{e^b - e^a}{b - a} < \frac{e^c - e^b}{c - b} が成り立つ。

「解析学」の関連問題

与えられた3つの不定積分を計算する問題です。不定積分の積分定数は $C$ とし、$a, b, c, d$ は全て定数です。 (1) $\int (at^2 + bt + c + \frac{d}{t}...

不定積分積分指数関数三角関数
2025/6/24

関数 $f(x) = \tan^{-1}x$ の4次のマクローリン多項式を求める問題です。マクローリン多項式とは、0を中心とするテイラー多項式のことを指します。

マクローリン多項式テイラー展開逆三角関数微分
2025/6/24

$\sqrt{R^2 + a^2} \approx R(1 + \frac{a^2}{2R^2})$ を示す問題です。

近似テイラー展開二項定理平方根式変形
2025/6/24

(1) 関数 $f(x) = x^3 - 2x^2 + 3x - 1$ に対して、マクローリンの定理($n=4$)を適用し、さらに $a=1, b=x$ としてテイラーの定理($n=4$)を適用する。...

マクローリン展開テイラー展開微分関数
2025/6/24

与えられた関数 $x(t)$ について、その一階微分 $\frac{dx}{dt}$ と二階微分 $\frac{d^2x}{dt^2}$ を求める問題です。$a, b, c, d$ は全て定数です。

微分微分法導関数一階微分二階微分関数
2025/6/24

$0 \leqq \theta < 2\pi$ のとき、次の方程式を解け。 $\sin(\theta - \frac{\pi}{3}) = -\frac{\sqrt{3}}{2}$

三角関数三角方程式解法
2025/6/24

問題は2つあります。 最初の問題は重積分 $I = \int_0^1 \int_{3y}^1 \frac{1}{1+x^2} dx dy$ について、積分領域の表現が2通りあることを示し、その重積分の...

重積分積分領域変数変換ヤコビアン置換積分部分積分
2025/6/24

与えられた関数 $f(x, y)$ と、合成関数 $z = f(\phi(t), \psi(t))$, $z = f(s^2 + t^2, st)$ に関する問題、陰関数表示 $f(x, y) = 0...

合成関数偏微分陰関数接線微分
2025/6/24

問題は2つあります。 **問題1:** 重積分 $I = \int_0^{5/3} \int_{3y}^1 \frac{1}{(1+x^2)^3} dx dy$ について、積分領域が $\{ (x, ...

重積分積分領域変数変換
2025/6/24

関数 $f(x, y) = 2xy + y^3$ について、$\frac{\partial f}{\partial x}$, $\frac{\partial f}{\partial y}$, $\fr...

偏微分偏導関数
2025/6/24