問題は、以下の2つの関数について、$n$次導関数を求める問題です。 (i) $xe^x$ (ii) $\sin(2x)$

1. 問題の内容

問題は、以下の2つの関数について、$n$次導関数を求める問題です。

(i) $xe^x$

(ii) $\sin(2x)$

2. 解き方の手順

(i) $f(x) = xe^x$ の $n$次導関数を求める。

まず、いくつか微分を計算して規則性を見つけます。

$f'(x) = e^x + xe^x = (x+1)e^x$

$f''(x) = e^x + (x+1)e^x = (x+2)e^x$

$f'''(x) = e^x + (x+2)e^x = (x+3)e^x$

このパターンから、$f^{(n)}(x) = (x+n)e^x$ と推測できます。

数学的帰納法で証明します。

$n=1$ のとき、$f'(x) = (x+1)e^x$ であり、成立します。

$n=k$ のとき、$f^{(k)}(x) = (x+k)e^x$ が成立すると仮定します。

$f^{(k+1)}(x) = \frac{d}{dx} f^{(k)}(x) = \frac{d}{dx} (x+k)e^x = e^x + (x+k)e^x = (x+k+1)e^x$

したがって、$n=k+1$ のときも成立します。

よって、$f^{(n)}(x) = (x+n)e^x$ が証明されました。

(ii) $g(x) = \sin(2x)$ の $n$次導関数を求める。

$g'(x) = 2\cos(2x) = 2\sin(2x + \frac{\pi}{2})$

$g''(x) = -4\sin(2x) = 2^2\sin(2x + 2\frac{\pi}{2})$

$g'''(x) = -8\cos(2x) = 2^3\sin(2x + 3\frac{\pi}{2})$

このパターンから、$g^{(n)}(x) = 2^n \sin(2x + n\frac{\pi}{2})$ と推測できます。

数学的帰納法で証明します。

$n=1$ のとき、$g'(x) = 2\sin(2x + \frac{\pi}{2})$ であり、成立します。

$n=k$ のとき、$g^{(k)}(x) = 2^k \sin(2x + k\frac{\pi}{2})$ が成立すると仮定します。

$g^{(k+1)}(x) = \frac{d}{dx} g^{(k)}(x) = \frac{d}{dx} 2^k \sin(2x + k\frac{\pi}{2}) = 2^k \cdot 2 \cos(2x + k\frac{\pi}{2}) = 2^{k+1} \sin(2x + k\frac{\pi}{2} + \frac{\pi}{2}) = 2^{k+1} \sin(2x + (k+1)\frac{\pi}{2})$

したがって、$n=k+1$ のときも成立します。

よって、$g^{(n)}(x) = 2^n \sin(2x + n\frac{\pi}{2})$ が証明されました。

3. 最終的な答え

(i) $(xe^x)^{(n)} = (x+n)e^x$

(ii) $(\sin(2x))^{(n)} = 2^n \sin(2x + \frac{n\pi}{2})$