定積分 $I = \int_0^{\frac{\pi}{2}} \frac{\cos^3 x}{\sin x + \cos x} dx$ が与えられています。置換積分 $x = \frac{\pi}{2} - t$ を行った結果、$dx = -dt$、$\cos(\frac{\pi}{2} - t) = \sin t$、$\sin(\frac{\pi}{2} - t) = \cos t$となり、$I = \int_{\frac{\pi}{2}}^0 \frac{\sin^3 t}{\cos t + \sin t} (-dt)$ が得られました。ここで、変数 $t$ を $x$ に置き換える理由を問われています。

解析学定積分置換積分積分範囲変数変換
2025/6/19

1. 問題の内容

定積分 I=0π2cos3xsinx+cosxdxI = \int_0^{\frac{\pi}{2}} \frac{\cos^3 x}{\sin x + \cos x} dx が与えられています。置換積分 x=π2tx = \frac{\pi}{2} - t を行った結果、dx=dtdx = -dtcos(π2t)=sint\cos(\frac{\pi}{2} - t) = \sin tsin(π2t)=cost\sin(\frac{\pi}{2} - t) = \cos tとなり、I=π20sin3tcost+sint(dt)I = \int_{\frac{\pi}{2}}^0 \frac{\sin^3 t}{\cos t + \sin t} (-dt) が得られました。ここで、変数 ttxx に置き換える理由を問われています。

2. 解き方の手順

定積分の計算において、積分変数を別の変数に置き換える(変数変換)ことはよく行われます。置換積分により、I=π20sin3tcost+sint(dt)I = \int_{\frac{\pi}{2}}^0 \frac{\sin^3 t}{\cos t + \sin t} (-dt)という式が得られました。この式をさらに計算するためには、以下の性質を利用します。
* 定積分の積分範囲の入れ替え: abf(x)dx=baf(x)dx\int_a^b f(x) dx = - \int_b^a f(x) dx
* 積分変数の置換: abf(x)dx=abf(t)dt\int_a^b f(x) dx = \int_a^b f(t) dt (積分変数が変わっても、積分範囲と関数形が変わらなければ、積分の値は変わらない)
まず、積分範囲を入れ替えます。
I=π20sin3tcost+sintdt=0π2sin3tsint+costdtI = - \int_{\frac{\pi}{2}}^0 \frac{\sin^3 t}{\cos t + \sin t} dt = \int_0^{\frac{\pi}{2}} \frac{\sin^3 t}{\sin t + \cos t} dt
次に、積分変数を tt から xx に置き換えます。これは、積分変数が何であっても、積分範囲と関数形が同じであれば、積分の値は変わらないという性質に基づいています。
I=0π2sin3tsint+costdt=0π2sin3xsinx+cosxdxI = \int_0^{\frac{\pi}{2}} \frac{\sin^3 t}{\sin t + \cos t} dt = \int_0^{\frac{\pi}{2}} \frac{\sin^3 x}{\sin x + \cos x} dx
このように、変数 ttxx に置き換えることは、定積分の計算における変数の書き換えに相当し、積分値を変化させません。

3. 最終的な答え

変数 ttxx で置き換える理由は、積分変数を変更しても定積分の値が変わらないためです。

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