以下に各問題に対する解答を示します。
(1) f(z)=(x2−y2+2y+3)+i(2xy−2x) u(x,y)=x2−y2+2y+3 v(x,y)=2xy−2x ∂x∂u=2x ∂y∂v=2x ∂y∂u=−2y+2 ∂x∂v=2y−2 コーシー・リーマンの関係式が成り立つので、微分可能である。
f′(z)=2x+i(2y−2)=2(x+iy)−2i=2z−2i (2) f(z)=2iz−zˉ z=x+iy, zˉ=x−iy f(z)=2i(x+iy)−(x−iy)=2i2iy=y f(z)=0+iy u(x,y)=0 v(x,y)=y ∂x∂u=0 ∂y∂v=1 ∂y∂u=0 ∂x∂v=0 コーシー・リーマンの関係式が成り立たないので、微分不可能である。
(3) f(z)=∣z∣2=x2+y2 u(x,y)=x2+y2 v(x,y)=0 ∂x∂u=2x ∂y∂v=0 ∂y∂u=2y ∂x∂v=0 コーシー・リーマンの関係式は、x=0 かつ y=0のときのみ成り立つので、微分不可能である。 (4) f(z)=zˉ=x−iy u(x,y)=x v(x,y)=−y ∂x∂u=1 ∂y∂v=−1 ∂y∂u=0 ∂x∂v=0 コーシー・リーマンの関係式が成り立たないので、微分不可能である。
(5) f(z)=z+zˉ=(x+iy)+(x−iy)=2x u(x,y)=2x v(x,y)=0 ∂x∂u=2 ∂y∂v=0 ∂y∂u=0 ∂x∂v=0 コーシー・リーマンの関係式が成り立たないので、微分不可能である。
(6) f(z)=ex(cosy+isiny)=excosy+iexsiny u(x,y)=excosy v(x,y)=exsiny ∂x∂u=excosy ∂y∂v=excosy ∂y∂u=−exsiny ∂x∂v=exsiny コーシー・リーマンの関係式が成り立つので、微分可能である。
f′(z)=excosy+iexsiny=ex(cosy+isiny)=f(z) (7) f(z)=x2+y2y+ix u(x,y)=x2+y2y v(x,y)=x2+y2x ∂x∂u=−(x2+y2)22xy ∂y∂v=−(x2+y2)22xy ∂y∂u=(x2+y2)2x2−y2 ∂x∂v=(x2+y2)2y2−x2 コーシー・リーマンの関係式が成り立つので、微分可能である。
f′(z)=−(x2+y2)22xy+i(x2+y2)2y2−x2 (8) f(z)=x+iyx−iy=(x+iy)(x−iy)(x−iy)2=x2+y2x2−y2−2ixy u(x,y)=x2+y2x2−y2 v(x,y)=−x2+y22xy ∂x∂u=(x2+y2)22x(x2+y2)−2x(x2−y2)=(x2+y2)24xy2 ∂y∂v=−(x2+y2)22x(x2+y2)−2y(−2xy)=−(x2+y2)22x3−2xy2 コーシー・リーマンの関係式が成り立たないので、微分不可能である。
(9) f(z)=z∣z∣2=x+iyx2+y2=(x+iy)(x−iy)(x2+y2)(x−iy)=x2+y2(x2+y2)(x−iy)=x−iy=zˉ これは問題4と同じなので、微分不可能である。
(10) f(z)=rcosθ=x f(z)=x+i0 u(x,y)=x, v(x,y)=0 ∂x∂u=1, ∂y∂u=0 ∂x∂v=0, ∂y∂v=0 コーシー・リーマンの関係式が成り立たないので、微分不可能である。
(11) f(z)=r2(cos2θ+isin2θ)=z2/r2∗r2=z2=(x+iy)2=x2−y2+2ixy u(x,y)=x2−y2 v(x,y)=2xy ∂x∂u=2x ∂y∂v=2x ∂y∂u=−2y ∂x∂v=2y コーシー・リーマンの関係式が成り立つので、微分可能である。
f′(z)=2x+i2y=2(x+iy)=2z (12) f(z)=x2+iy u(x,y)=x2 v(x,y)=y ∂x∂u=2x ∂y∂v=1 ∂y∂u=0 ∂x∂v=0 コーシー・リーマンの関係式が成り立たないので、微分不可能である。
(13) f(z)=r3(cos3θ+isin3θ)=(rcosθ+irsinθ)3=(x+iy)3=x3−3xy2+i(3x2y−y3) u(x,y)=x3−3xy2 v(x,y)=3x2y−y3 ∂x∂u=3x2−3y2 ∂y∂v=3x2−3y2 ∂y∂u=−6xy ∂x∂v=6xy コーシー・リーマンの関係式が成り立つので、微分可能である。
f′(z)=3x2−3y2+i6xy=3(x2−y2+i2xy)=3(x+iy)2=3z2 (14) f(z)=(x2−y2−2xy)+i(x2−y2+2xy) u(x,y)=x2−y2−2xy v(x,y)=x2−y2+2xy ∂x∂u=2x−2y ∂y∂v=−2y+2x ∂y∂u=−2y−2x ∂x∂v=2x+2y コーシー・リーマンの関係式が成り立つので、微分可能である。
f′(z)=(2x−2y)+i(2x+2y)=2(x−y)+i2(x+y)