問題1は、1辺の長さが1の正三角形ABCを底面とする四面体OABCが球Sに内接しており、OA=OB=OC=2であるとき、線分AHの長さと球Sの半径を求める問題です。頂点Oから三角形ABCに下ろした垂線の足をHとします。 問題2は、四面体OABCにおいて、OA=2√5, OB=OC=√5, BC=2√3, AB=AC, ∠AOC=120°であるとき、AC, AD, cos∠AOD, △OADの面積S, OHを求める問題です。BCの中点をDとし、頂点Oから△ABCに下ろした垂線をOHとします。

幾何学空間図形四面体外接球余弦定理三平方の定理面積
2025/6/21

1. 問題の内容

問題1は、1辺の長さが1の正三角形ABCを底面とする四面体OABCが球Sに内接しており、OA=OB=OC=2であるとき、線分AHの長さと球Sの半径を求める問題です。頂点Oから三角形ABCに下ろした垂線の足をHとします。
問題2は、四面体OABCにおいて、OA=2√5, OB=OC=√5, BC=2√3, AB=AC, ∠AOC=120°であるとき、AC, AD, cos∠AOD, △OADの面積S, OHを求める問題です。BCの中点をDとし、頂点Oから△ABCに下ろした垂線をOHとします。

2. 解き方の手順

問題1:
正三角形ABCの中心をGとすると、AHは正三角形ABCの外接円の半径に等しくなります。正三角形の一辺の長さを aa とすると、外接円の半径 RRR=a3R = \frac{a}{\sqrt{3}} で求められます。したがって、AH=13=33AH = \frac{1}{\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}}{3}
次に、球Sの半径を求めます。四面体OABCにおいて、OA=OB=OC=2OA=OB=OC=2 なので、点Oから底面ABCに下ろした垂線の足Hは、三角形ABCの外心に一致します。また、外心を球Sの中心とすれば、球Sは四面体の各頂点を通ります。
OH=OA2AH2=22(33)2=413=113=333OH = \sqrt{OA^2 - AH^2} = \sqrt{2^2 - (\frac{\sqrt{3}}{3})^2} = \sqrt{4 - \frac{1}{3}} = \sqrt{\frac{11}{3}} = \frac{\sqrt{33}}{3}
球Sの半径Rは、OAの長さに等しいので、R=2。
問題2:
まず、△OBCにおいて、OB=OC=√5, BC=2√3なので、余弦定理より
BC2=OB2+OC22OBOCcosBOCBC^2 = OB^2 + OC^2 - 2OB \cdot OC \cdot \cos{\angle BOC}
(23)2=(5)2+(5)2255cosBOC(2\sqrt{3})^2 = (\sqrt{5})^2 + (\sqrt{5})^2 - 2 \cdot \sqrt{5} \cdot \sqrt{5} \cdot \cos{\angle BOC}
12=5+510cosBOC12 = 5 + 5 - 10 \cos{\angle BOC}
2=10cosBOC2 = -10 \cos{\angle BOC}
cosBOC=15\cos{\angle BOC} = -\frac{1}{5}
次に、△OABと△OACは合同な二等辺三角形です。△ABCにおいて、AB=ACなので、△ABCも二等辺三角形です。△OACにおいて、OA=2√5、OC=√5、∠AOC=120°なので、余弦定理より
AC2=OA2+OC22OAOCcosAOCAC^2 = OA^2 + OC^2 - 2OA \cdot OC \cdot \cos{\angle AOC}
AC2=(25)2+(5)22255cos120AC^2 = (2\sqrt{5})^2 + (\sqrt{5})^2 - 2 \cdot 2\sqrt{5} \cdot \sqrt{5} \cdot \cos{120^\circ}
AC2=20+520(12)=25+10=35AC^2 = 20 + 5 - 20(-\frac{1}{2}) = 25 + 10 = 35
AC=35AC = \sqrt{35}
BCの中点Dは、△OBCにおいて、OB=OCなので、ODは∠BOCの二等分線になります。また、BD=CD=√3です。
△OBDにおいて、OB=√5、BD=√3なので、三平方の定理より、OD=OB2BD2\sqrt{OB^2 - BD^2}
OD=(5)2(3)2=53=2OD = \sqrt{(\sqrt{5})^2 - (\sqrt{3})^2} = \sqrt{5-3} = \sqrt{2}
△ADCにおいて、AC=35\sqrt{35}、CD=√3なので、三平方の定理は成り立ちません。
△OADにおいて、OA=2√5、OD=√2です。ADを求めます。
△ABCは二等辺三角形なので、中線ADはBCを垂直に二等分します。△ABDで考えると、AB=AC=35\sqrt{35}, BD=√3より、AD=AB2BD2\sqrt{AB^2 - BD^2}
AD=(35)2(3)2=353=32=42AD = \sqrt{(\sqrt{35})^2 - (\sqrt{3})^2} = \sqrt{35-3} = \sqrt{32} = 4\sqrt{2}
△OADにおいて、OA=2√5、OD=√2、AD=424\sqrt{2}なので、余弦定理より
OA2=OD2+AD22ODADcosAODOA^2 = OD^2 + AD^2 - 2 OD \cdot AD \cdot \cos{\angle AOD}
(25)2=(2)2+(42)22242cosAOD(2\sqrt{5})^2 = (\sqrt{2})^2 + (4\sqrt{2})^2 - 2 \cdot \sqrt{2} \cdot 4\sqrt{2} \cdot \cos{\angle AOD}
20=2+3216cosAOD20 = 2 + 32 - 16 \cos{\angle AOD}
20=3416cosAOD20 = 34 - 16 \cos{\angle AOD}
14=16cosAOD-14 = -16 \cos{\angle AOD}
cosAOD=1416=78\cos{\angle AOD} = \frac{14}{16} = \frac{7}{8}
△OADの面積Sは、
S=12ODADsinAODS = \frac{1}{2} OD \cdot AD \cdot \sin{\angle AOD}
sin2AOD+cos2AOD=1\sin^2{\angle AOD} + \cos^2{\angle AOD} = 1 より、sin2AOD=1(78)2=14964=1564\sin^2{\angle AOD} = 1 - (\frac{7}{8})^2 = 1 - \frac{49}{64} = \frac{15}{64}
sinAOD=158\sin{\angle AOD} = \frac{\sqrt{15}}{8}
S=12242158=128158=152S = \frac{1}{2} \cdot \sqrt{2} \cdot 4\sqrt{2} \cdot \frac{\sqrt{15}}{8} = \frac{1}{2} \cdot 8 \cdot \frac{\sqrt{15}}{8} = \frac{\sqrt{15}}{2}

3. 最終的な答え

問題1:
AHの長さ: 33\frac{\sqrt{3}}{3}
球Sの半径: 2
問題2:
AC: 35\sqrt{35}
AD: 424\sqrt{2}
cos∠AOD: 78\frac{7}{8}
△OADの面積S: 152\frac{\sqrt{15}}{2}

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