四面体 OABC において、OA = $2\sqrt{5}$, OB = OC = $\sqrt{5}$, BC = $2\sqrt{3}$, AB = AC, ∠AOC = 120°とし、BCの中点をDとする。このとき、AC, AD, cos∠AOD, △OADの面積S, 頂点Oから△ABCに下ろした垂線の長さOHを求める問題です。

幾何学空間図形四面体余弦定理三角比ベクトル
2025/6/21

1. 問題の内容

四面体 OABC において、OA = 252\sqrt{5}, OB = OC = 5\sqrt{5}, BC = 232\sqrt{3}, AB = AC, ∠AOC = 120°とし、BCの中点をDとする。このとき、AC, AD, cos∠AOD, △OADの面積S, 頂点Oから△ABCに下ろした垂線の長さOHを求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) ACの長さを求める。△ABCはAB = ACの二等辺三角形なので、余弦定理より、
AC2=AB2=OB2+OC22OBOCcosBOCAC^2 = AB^2 = OB^2 + OC^2 - 2OB \cdot OC \cdot \cos{∠BOC}
∠BOCを求める。△OBCにおいて、OB = OC = 5\sqrt{5}, BC = 232\sqrt{3} より余弦定理を用いて計算する。
(23)2=(5)2+(5)2255cosBOC(2\sqrt{3})^2 = (\sqrt{5})^2 + (\sqrt{5})^2 - 2 \cdot \sqrt{5} \cdot \sqrt{5} \cdot \cos{∠BOC}
12=5+510cosBOC12 = 5 + 5 - 10 \cos{∠BOC}
2=10cosBOC2 = -10 \cos{∠BOC}
cosBOC=15\cos{∠BOC} = -\frac{1}{5}
AC2=AB2=(5)2+(5)22(5)(5)(15)=5+5+2=12AC^2 = AB^2 = (\sqrt{5})^2 + (\sqrt{5})^2 - 2(\sqrt{5})(\sqrt{5})(-\frac{1}{5}) = 5+5+2 = 12
AC=AB=12=23AC = AB = \sqrt{12} = 2\sqrt{3}
(2) ADの長さを求める。DはBCの中点なので、BD = DC = 3\sqrt{3}。△ABDにおいて、AB = 232\sqrt{3}, BD = 3\sqrt{3}。∠ABCを求める。
cosABC=AB2+BC2AC22ABBC=(23)2+(23)2(23)22(23)(23)=(23)22(23)(23)=12\cos{∠ABC} = \frac{AB^2 + BC^2 - AC^2}{2AB \cdot BC} = \frac{(2\sqrt{3})^2 + (2\sqrt{3})^2 - (2\sqrt{3})^2}{2(2\sqrt{3})(2\sqrt{3})} = \frac{(2\sqrt{3})^2}{2(2\sqrt{3})(2\sqrt{3})} = \frac{1}{2}
∠ABC = 60°
ADを求める。△ABDにおいて、余弦定理より
AD2=AB2+BD22ABBDcosABC=(23)2+(3)22(23)(3)(12)=12+36=9AD^2 = AB^2 + BD^2 - 2AB \cdot BD \cdot \cos{∠ABC} = (2\sqrt{3})^2 + (\sqrt{3})^2 - 2(2\sqrt{3})(\sqrt{3})(\frac{1}{2}) = 12 + 3 - 6 = 9
AD=3AD = 3
(3) cos∠AODを求める。△AODにおいて、OA = 252\sqrt{5}, OD = 5\sqrt{5}, AD = 3なので余弦定理より
AD2=OA2+OD22OAODcosAODAD^2 = OA^2 + OD^2 - 2OA \cdot OD \cdot \cos{∠AOD}
32=(25)2+(5)22(25)(5)cosAOD3^2 = (2\sqrt{5})^2 + (\sqrt{5})^2 - 2(2\sqrt{5})(\sqrt{5}) \cos{∠AOD}
9=20+520cosAOD9 = 20 + 5 - 20 \cos{∠AOD}
16=20cosAOD-16 = -20 \cos{∠AOD}
cosAOD=1620=45\cos{∠AOD} = \frac{16}{20} = \frac{4}{5}
(4) △AODの面積Sを求める。
S=12OAODsinAODS = \frac{1}{2} OA \cdot OD \cdot \sin{∠AOD}
sin2AOD+cos2AOD=1\sin^2{∠AOD} + \cos^2{∠AOD} = 1
sin2AOD=1(45)2=11625=925\sin^2{∠AOD} = 1 - (\frac{4}{5})^2 = 1 - \frac{16}{25} = \frac{9}{25}
sinAOD=35\sin{∠AOD} = \frac{3}{5}
S=12(25)(5)(35)=12(10)(35)=3S = \frac{1}{2}(2\sqrt{5})(\sqrt{5})(\frac{3}{5}) = \frac{1}{2}(10)(\frac{3}{5}) = 3
(5) 頂点Oから△ABCに下ろした垂線をOHとする。△ABCの面積Tを求める。AB = AC = 232\sqrt{3}, BC = 232\sqrt{3}より正三角形。
T=34(23)2=34(12)=33T = \frac{\sqrt{3}}{4} (2\sqrt{3})^2 = \frac{\sqrt{3}}{4} (12) = 3\sqrt{3}
体積Vを求める。
V=13TOHV = \frac{1}{3}T \cdot OH
△OBCにおいて、OB = OC = 5\sqrt{5}, BC = 232\sqrt{3}であるから高さOMを求める。
OM=(5)2(3)2=53=2OM = \sqrt{(\sqrt{5})^2 - (\sqrt{3})^2} = \sqrt{5 - 3} = \sqrt{2}
四面体OABCの体積は
V=1312(23)223=22V = \frac{1}{3} \cdot \frac{1}{2} (2\sqrt{3}) \sqrt{2} \cdot 2\sqrt{3} = 2\sqrt{2}
OH=3VT=3(22)33=223=263OH = \frac{3V}{T} = \frac{3(2\sqrt{2})}{3\sqrt{3}} = \frac{2\sqrt{2}}{\sqrt{3}} = \frac{2\sqrt{6}}{3}

3. 最終的な答え

AC = 232\sqrt{3}
AD = 3
cos∠AOD = 45\frac{4}{5}
S = 3
OH = 263\frac{2\sqrt{6}}{3}

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